ファイターズ
《荒木大輔のズバリ解投》意気に感じ、前向きにプレーできている野村

■親善試合 統一0-3日本ハム(3月1日、台湾・台北ドーム)
さすがのベテラン左腕 全く心配していない
格下相手とはいえ、加藤貴の内容は素晴らしかった。二回に2番手でマウンドに上がり、先頭打者にいきなりレフト前へ運ばれた。だが、次打者をきっちり左飛に打ち取った。レフト前はカットボールが甘くなった。その反省を踏まえて、しっかりと低めにコントロールした。
四回も同様だ。1死から相手の4番に左中間へはじき返された。それでも続く5番打者は低めのストレート2球で追い込んで、最後は落ちる球で空振りの三振。完璧な3球だった。加藤貴のバロメーターは何と言ってもコントロール。そして優れた修正能力。投げミスは誰にでもある。いかに次の打者で修正できるか。それが勝敗を分ける。加藤貴に関しては全く心配していない。あとはイニング、球数を増やしていくだけだろう。
成功体験の積み重ねが必要な斎藤
もう一人、斎藤も好投を見せた。ラスト九回に登板し、打たせて取って3者凡退に封じた。今季は、新庄監督からクローザー候補に指名されている。この日のように相手を見下ろして投げている分には、非常に力強いストレートでねじ伏せることができている。
ボール自体は良い。それは誰もが認めるところだろう。あとは緊張感のある中で、いかに実力を発揮できるか。しかも抑え。プレッシャーは相当だ。これからオープン戦が続く。日本の強打者を相手に結果を出し続けることで自信が深まっていく。昨季の田中もそうだった。結果を残すたびに風格が出てきた。成功体験の積み重ねが必要だ。