男子500阿部大会新で初優勝「絶対に優勝するという気持ちしかなかった」
■全道高校スケート第1日(17日、明治北海道十勝オーバル)
男子500メートルは帯三条の阿部心哉(もとき、3年)が35秒39の大会記録で初優勝。世界ジュニア選手権(1月、オーストリア)代表漏れの雪辱を果たした。女子3000メートルは白樺の前田梓(2年)が4分22秒24で制した。
ゴール後にタイムを確認した阿部は、何度も雄たけびをあげた。これまでの大会記録を1秒更新。「前の大会でスケート人生で一番の悔しさを味わったので、絶対に優勝するという気持ちしかなかった」と充実の汗をぬぐった。
10日に行われた全日本ジュニア選手権(釧路)の男子500メートルはトップに0秒08及ばず2位。4人いる帯三条の3年生で唯一、世界ジュニア選手権のメンバー入りを逃した。
この日のレースまではわずか1週間。短い時間の中で気持ちを切り替え、スタートラインへ。後藤陽監督(48)が「とんんでもないことをやってくれた」と驚く会心のレースを披露し、鬱憤(うっぷん)を晴らした。
自己ベストも0秒65更新。国内の上位24人だけが参戦できる年末の北京五輪代表選考会(長野)にも出場が確実となったが、最大目標はあくまでも来年1月の全国高校選手権(青森)だ。
「500メートルと1000メートルで優勝する。同世代とのこれからの大会は1試合も負ける気はない」。全国の頂点に向かって突き進む。
女子3000前田圧勝V
女子3000メートルに出場した前田が、2位に3秒以上の差をつけて圧勝した。高校入学以来、今季W杯メンバーに選出された堀川桃香(白樺3年)と練習を共にし、約1年半で3秒近くタイムを短縮。体重移動などの技術を間近で学び、順調に成長曲線を描いてきた。全国高校選手権は堀川が国際大会に出場するため不在。エース級の活躍が期待される中「一番の目標はインターハイ。頑張りたい」と力を込めた。