スピード女子1000帯三条・水戸が美帆超え大会新V
9年前の大会記録を0秒19更新 次世代のスターが圧巻の3連覇
■全同高校スケート第2日(18日、明治北海道十勝オーバル)
女子1000メートルは帯三条の水戸咲良(3年)が1分19秒35で優勝。日本女子中距離界のエース・高木美帆(27、日体大職、帯南商高出)が高校3年時にマークした大会記録を塗り替え、3連覇を成し遂げた。男子1万メートルは帯三条の笠原光太朗(3年)が14分4秒44で制し、5000メートルとの2冠を達成した。
「去年から狙っていた」
次世代のスター候補だ。氷の状況など違いはあるが、9年前に高木美が同じ会場でマークした大会記録を0秒19更新した。帯三条の水戸は「大会のプログラムを見て、去年から大会新を狙っていた。すごいうれしい」と満面の笑みを浮かべた。
前半600メートルを3位で通過。自己ベストよりも0秒11遅かったが、慌てることはなかった。ラスト1周は全体トップのタイム。終わってみれば、自己ベストを0秒53更新した。圧勝での3連覇達成だ。
全国中学で日本一に輝いた。高校では仲間の力も借りてさらなるレベルアップを図ってきた。同校スケート部の同級生4人のうち、3人が世界ジュニア選手権の日本代表。逸材揃いの学年だ。ジュニア世代で国内トップレベルを誇る仲間の後ろにつき、ハードなメニューに取り組んできた。
高校入学当初は「つくことに精いっぱい」だったが、月日を重ねるごとにスピード、体力が向上。今では「考えながら滑られる余裕ができて、男子の技術を見ることもできるようになった」と成長を実感している。
憧れの存在という高木美と同じ1000メートルと1500メートルが主戦場。来春からは高崎健康福祉大(群馬)に進学し、5年後の冬季五輪出場を目指す。「(高木美のように)自分も早く日本のために戦いたい」。伸びしろ十分な18歳。直接対決の日はそう遠くないかもしれない。
(島山知房)
男子1万は笠原が2冠
〇…帯三条の笠原が危なげなく2冠を達成した。この日は今季初めて出場した1万メートル。前半は慎重な入りだったが、6800メートル通過後から徐々にペースアップした。以降は1度もラップタイムを落とすことなく、ラスト1周(400メートル)は32秒台をマーク。ライバルたちを突き放してゴールした。きょう19日の最終日は57年ぶりの男子学校対抗優勝を目指し、2000メートルリレーに出場する。「最後は優勝して終わりたい」と力を込めた。