マルティネスが〝1年前の再現〟3ランで逆転勝利に貢献 自身が唯一こだわる数字は…
四回1死一、二塁、マルティネスが3点本塁打を放ってベンチの祝福を受ける=撮影・桜田史宏
■オープン戦 西武2-3日本ハム(3月5日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムがアリエル・マルティネス捕手(28)の豪快な一撃で逆転勝利を飾った。今シーズンのエスコンフィールド北海道初戦。〝1年前の再現〟とも言えるホームランをきっかけに、今季も頼れる男がチームの攻撃をけん引する活躍を見せていく。
チェンジアップを右中間へ
西武に2点リードを許して迎えた四回。1死からレイエス、野村の連続安打によってつくり出されたチャンスの場面で、打席に立ったのが「5番・一塁」で先発出場したマルティネス。好投を続けていた西武先発・隅田のチェンジアップを振り抜くと、打球は大きな放物線を描いて右中間スタンドへと吸い込まれた。

「確信できる一発」
「正直に言うと、もう少し飛ぶかなと。でもホームランになるには十分な打球だった」と、打った瞬間に確信。チームを北海道初戦での勝利に導く値千金の逆転3ランとなった。「アリエル・マルティネスがここにいるんだと、そういう存在感を見せることができる、良いホームランだった。今日のホームランをきっかけに自信を持つことができたし、レギュラーシーズンに向けての良い準備ができているという、今自分が取り組んでいることが間違っていないと確信できる一打だった」と、このホームランが持つ意味合いを口にした。
昨季オープン戦で逆転3ランを放ち開幕4番へ
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昨年のオープン戦での大活躍を呼び覚ます一撃だった。24年3月22日、同じくエスコンで行われたDeNAとのオープン戦。1点ビハインドで迎えた九回無死一、二塁の場面で打席に立つと、バックスクリーン左へと逆転サヨナラ3ランを叩き込んだ。この試合で存在感を見せつけて開幕4番の座をつかみ取ると、シーズンを通じて活躍を続け、終わってみれば来日5年目で最多となる126試合に出場してチームの躍進に貢献してみせた。「自分が打点を挙げ続ければ、チームは勝つ。そう意識している」。今年もこの〝再現弾〟をきっかけに、昨年以上の大活躍へとつなげていきたいところだ。

全試合出場すれば必然的に結果も
個人の目標として最優先に掲げているのがシーズンでの全試合出場だ。「自分が唯一こだわっている数字は143試合出場。そのためにはまず第一は健康であること。143試合に出場していれば、必然的にシーズンが終わる頃には20本ホームランを打てていて、80打点を挙げられていると思う。そしてもし状態が良かったら、それが30本になったり、100打点になると思うので、143試合に出続けるということをこだわりたい」。厚い選手層の中で繰り広げられる熾烈なレギュラー争いを勝ち抜いて、背番号2が今年も開幕戦のスタメンに名を連ねてみせる。
四回1死一、二塁、3点本塁打を放ったマルティネス(右)