中島卓也 ベテランの技キラリ 3シーズンぶりの外野で躍動 バットでもアピール
九回2死、西武・古賀悠の打球を好捕する中島=撮影・桜田史宏
■オープン戦 西武2-3日本ハム(3月6日、エスコンフィールド北海道)
攻守で存在感 四回のチャンスでタイムリー
日本ハムの中島卓也内野手(34)が右翼でスタメン出場した。3シーズンぶりの外野守備を軽快にこなし、四回の打席では点差を広げる右前適時打。ベテランの技が光った。
四回2死一、三塁、適時打を放った中島=撮影・岩崎勝
備えあれば憂いなし
万波と水谷が侍ジャパンに選出され、一定期間、外野手が手薄になると分かっていた。中島は首脳陣の指示を受け、キャンプ終盤から外野の練習を開始。そしてこの日、本職の内野ではなく、右翼のスタメンを告げられた。
2022年9月以来の外野守備で、少しソワソワした。「結構、景色も違うし、ちょっと不安でした。ピッチャーに迷惑をかけないようにだけ心がけてやりました」
鉄壁の守備は外野でも健在
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最初の守備機会は七回1死一、二塁。代打の平沼が右前へ鋭い当たりを放つと、チャージして捕球し、中継に素早く送球。2走の生還を許さず「とりあえずカットマンに返そうと思って、最低限の仕事はできたかなと思います」とひと安心した。
ゲームセット直前の九回2死では、古賀悠の強烈なライナーに反応し、スライディングキャッチ。平静を装い、仲間と勝利の喜びを分かち合ったが、内心は違った。「もう打球が来ないと思って油断していたんですけど、なんとか後ろにそらさずに捕れて良かったです」と胸をなで下ろしていた。ブランクはあっても、頭と体は覚えている。内野の複数ポジションに加え、外野もこなせることをあらためて示した。
打っては勝負強さを披露

バットでも見せた。四回2死一、三塁で、与座の初球のカーブを仕留めて右前適時打にした。
「チャンスで出て良かった。(カーブは)狙っていないです。チャンスで初球からいこうと思っていて、真ん中ぐらいだったので、ああやってヒットになって良かったです」と勝負強さをアピールした。
若手の良き見本 経験豊富なプロ17年目
若手の多いチームの中で、培ってきた技術と経験は貴重な武器になる。
「可能性が広がるので、いろんなポジションができたら良いかなと思う。特に外野ですね。内野は本職なので、いろんなところを守れないといけない。そこはしっかりやっていきたい」。入団17年目の生え抜きは戦力として機能するため、増やしてきた強みを磨き続ける。
