高校野球
2025/03/09 07:30 NEW

東海大札幌高の新戦力・藤根&藤田の台頭に遠藤監督も「大フィーバー。持ち味が出た」とご満悦

今季初の対外試合で3安打とアピールに成功した東海大札幌高・藤根(右)と2回無失点と好投した左腕・藤田=撮影・西川薫

▽練習試合 東海大札幌高4-3京都外大西

3安打に2回無四球無失点

 センバツ甲子園(18日開幕)に出場する北海道代表の東海大札幌高は8日、今季初の対外試合を京都外大西と行い、4-3で勝利した。愛媛遠征で打ちまくって初のベンチ入りを射止めた藤根龍之介(2年)は、「2番・一塁」で先発出場すると長打2本を含む3安打の固め打ち。また、同遠征終盤に左目のアデノウイルス結膜炎から復帰して最後の最後でベンチ入りを決めた精密左腕・藤田晴也投手(2年)は2回無四球で無失点と好投した。日本航空石川と対戦する23日の初戦ギリギリまでスタメン9人の座を争う。

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背番号20の藤根のバットが快音連発

 再び激しい競争が幕を開けた。背番号の20番の藤根のバットから何度も快音が響き渡った。三回の第2打席から右翼線二塁打、右中間三塁打、中前打。「3本打てたのは良かった。全部詰まってしまって思い通りのバッティングはいかなかったけど、右中間への当たりは自分の中でしっくりきたバッティングだった」と胸を張った。遠藤愛義監督(40)も「大フィーバー」と頬を緩めた。

「2番・一塁」で先発出場した東海大札幌高の藤根が2長打を含む3安打と大アピールに成功

 

重くても遅くない! 勝負した2長打

 168センチ、88キロの体つきだが、機動力を生かして長打が2本。指揮官は「太っているけど遅くはないんです。彼もきょうは勝負だという思いでやっていたので、打順も早めに使って結果が出た。走塁だとかまだ苦手な部分があるので、そこを詰めて進めていければ、もっと面白くなる選手」と、2番に据えた理由を明かした。

父が知内で甲子園出場

 藤根の父は1993年にセンバツ甲子園に出場した知内で三塁手だった真也さん(49)。幼い頃から自宅に飾ってあった甲子園のボールや写真を見て育った。印象に残っている甲子園の試合は2017年夏の3回戦のカード・仙台育英-大阪桐蔭戦。1点リードの大阪桐蔭は九回の守備で2死一、二塁からショートゴロを一塁手がベースを踏み損ねて、そこから逆転サヨナラ負けを喫した。「甲子園にはドラマがある。僕もやらないようにしたい」。同じ一塁手候補として、教訓を頭に叩き込んでいる。

エース矢吹からの激励

 昨秋、ベンチ入りすることができずに腐った時期もあった。その時、ファイターズジュニアでチームメートだったエース・矢吹太寛投手(2年)から「おまえはいいものを持っている」と励まされ、「ラストシーズン、死ぬ気でやらないと」とメンバー入りへ向けて練習に励んできた。

一塁手で先発出場した東海大札幌高の背番号20・藤根

 

高校デビュー戦が甲子園となるか

 出場を勝ち取れば、高校野球デビュー戦がいきなり甲子園になる。「今日、3本出たので1歩リードしたというか、幸先がいいけど、ここから落ちていかず、今の調子を維持して甲子園に乗り込みたい。緊張すると思うけど、自分のスタイルというか、フルスイングを忘れず、初球からどんどん振っていきたい」。重量打線に厚みを加えるつもりだ。

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