フランス「ARゴルフ」が日本上陸 道産子コンビが仕掛け人
ゴルフ市場活性化委員会広報の松尾さん、熊谷さんが主導
フランスのゴルフメーカー「AR(アール)ゴルフ」がこのほど、日本での販売活動を本格的に始めた。22種類のオリジナルパターが主力商品で、仕掛け人はゴルフ市場活性化委員会の広報を務める松尾俊介さん(71)と熊谷信彦さん(61)。2人は米国のゴルフメーカー「キャロウェイゴルフ」出身で、ともに北海道生まれ。2001年に宮里藍らが使用して大ヒットした「オデッセイ・2ボールパター」の販売にも携わった。道産子コンビがほれ込んだ新たなパターに、再びヒットの予感が漂う。
高品質パターが北海道で販売開始
今回売り出すパターは札幌や函館の専門店で取り扱われることがすでに決定している。砂川出身でシニアアドバイザーの松尾さんは「モノは良い。必要な人に直接、手が届くようなところから(販売を)始めていきたい。ワクワクします」。ユーザーとのフィッティングを重視しながら全国的なシェア拡大を目指す。
松尾さんはキャロウェイゴルフで主にPR業務に携わってきた。2014年に退職後はゴルフ界発展のため、さまざまな活動を行ってきた。昨春、親交のある女子プロを通じてARゴルフから協力の打診を受けた。
注目商品は優れものだ。ヘッド部分の製作は、フランス航空機メーカーのエアバス社などに金属加工部品を供給している企業が請け負った。アルミ合金やチタンを削り出して作られている。松尾さんはそのパターにほれ込み、日本総代理店として販売することを決意した。
ヘッドは全てオリジナルデザインで、全モデルに左打ち用も揃っている。価格は5万円台が中心だが、松尾さんは「正直安いと思います」。商品のクオリティーに絶対の自信を持っている。
札幌出身の熊谷さんは今回、東日本エリアの営業を担当する。2ボールパターが販売された時、奇抜なデザインに「こんなの売れないよ」と否定的な意見が寄せられたという。だが、発売されると一気に人気が爆発。国内シェアは一時、驚異の50%超えを記録した。
熊谷さんは「ARゴルフは物づくりに真剣。(2ボールパターがゴルフ界を席巻した)当時の気持ちをよみがえらせて頑張りたい」。再び日本のゴルフ界に大きな話題を提供する。
(西川薫)