田中宏武が今季初フル出場でチーム1号演出「自分がやってやるという気持ちで挑んだ」

■J2第4節 札幌1-3千葉(3月9日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌のMF田中宏武(25)が、今季チーム1号をお膳立てした。左ウイングバックで先発すると、序盤から積極的にドリブルで勝負を仕掛け、何本も敵陣深くの左サイドからクロスを供給。すると0-2で迎えた前半38分に田中宏のクロスのこぼれ球をMFスパチョーク(26)がゴールに突き刺した。開幕から通算308分でようやく生まれた待望の今季初ゴールを、最下位からの逆襲につなげる。

空中戦の強い選手多くクロスは有利
背番号30が、左サイドからサポーターをワクワクさせるようなプレーを何度も演出した。今季初の先発フル出場で、最後は左足を引きずるまでボロボロになりながらも勝利を追い続けた。「今までの試合が気持ちを入れてなかったわけじゃないけど、きょうに関しては特に自分がやってやるという気持ちで挑んだ。とにかく自分のところで勝負する意識でやってた。あの形は、キャンプでカットインからも、縦からも点が生まれることが紅白戦、練習も含めて多かった。(中島)大嘉、アマ(バカヨコ)だったり、ゴニ(金健熙)だったり、ヘディングが強い選手がいるので、早い段階でクロス入れるところも狙いながら、相手と勝負しながらを意識しながらやってます」。狙い通りの形はつくれた。

近藤の右WBと同じようにできれば
元々スピードを生かしてフリーになったり、個の能力で局面を打開するのがストロングポイント。だが開幕から3試合は、理想とする攻撃を展開することができずにいた。「(右WBの近藤)友喜は、個人で行くシーンも前節とか多かった中で、そこは警戒されるので、左も個人で、きょうみたいに打開しようとすれば、マークもある程度、変わってくるだろうと。僕のサイドの方からもできれば、五分五分が6対4なったり7対3なったり、こっちサイドでもいけるように」。左右両サイドから高精度の攻撃を展開できれば、自然と相手のマークも散り、好機が増える可能性は高まる。