矢沢宏太 2安打で存在感アピール 森本コーチの助言を胸にマルチヒット 「野球って…」
六回、先頭の矢沢が二塁打を放つ=撮影・桜田史宏
■オープン戦 日本ハム2-5ロッテ(3月12日、ZOZOマリンスタジアム)
激しいレギュラー争いの真っただ中
日本ハムの矢沢宏太投手兼外野手(24)が「9番・左翼」で先発出場し、3打数2安打をマークした。
激化の一途をたどる外野のレギュラー争いを勝ち抜こうと、全力プレーを続けている背番号12。新庄監督ら首脳陣に向けて存在感を強くアピールした。
六回に左翼線へ二塁打 6打席ぶりの「H」
2点ビハインドの六回、先頭打者としてこの日2度目の打席に立った矢沢は、レフトへの二塁打を放ってチャンスメーク。6日の西武戦で放った右前打以来6打席ぶりとなる待望の一打にとなった。
「とにかくヒットが出て良かった」と安堵の表情。「左投手だったので、(体が)開いて引っかけるというのが嫌だった。なるべく内側からという意識でいって、良いところに飛んでくれた」

ラッキーも実力のうち!
そして八回無死一塁で迎えた第3打席では、詰まらされたものの、打球は内野の頭を越えてレフト前にポトリ。「あれは本当にラッキーでしたね。本当にラッキーという感じでした(笑)」と、塁上で思わず苦笑いを浮かべた。
ヒットに飢えていた若き二刀流戦士
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外野手として勝負することを掲げて突入した今シーズン。キャンプでは順調な調整ぶりを見せ、新庄監督も五十幡との1、2番コンビ結成に期待を抱いていた。だが、ここまでのオープン戦では、この試合前の時点で8打数1安打と当たりが出ていなかった。
八回無死一塁、矢沢が左前打を放つ
効果抜群のアドバイス
この試合では先発起用の直近2試合で名を連ねた1番ではなく、9番で出場した。
それでも「何番でも自分のやることは同じで、ベストを尽くして一打席一打席を過ごすことが大事。ゲーム前に(森本)稀哲さんからも『野球って、きょう絶対、打ちますとか、そういう気持ちが意外と邪魔したりするからな』という話をしてもらったので、いつも通りにいきました」。森本コーチからの助言をオープン戦初のマルチヒットにつなげてみせた。
見据える「3・28」のスタメン出場
レギュラー争いが激化しているチーム状況なだけに「もう開幕しているというぐらい、僕はアピールしないといけない立場。開幕戦に向けてとか、そういうことを言っている場合ではないので、一試合一試合、公式戦のようにやっていきたい」と真剣勝負の心構えでオープン戦に臨んでいる。
「これからも出る試合で、1本は最低限という気持ちでやっていきたい。あと数試合のオープン戦で、しっかりアピールしていきたい」。2週間後に迫った敵地での開幕戦。スタメン出場を見据え、まだまだ結果を積み重ねる。
