育成右腕・松本遼大 〝師匠〟伊藤大海への感謝と熱い思い「一番邪魔しない方法は…」
伊藤への恩返しを誓う松本遼=撮影・中田愛沙美
とにかく抑えて支配下になって1軍で投げる
日本ハムの育成右腕・松本遼大投手(22)が、〝師匠〟伊藤大海投手(27)に結果で恩返しする。1月にはエスコンで合同自主トレを行い、春季キャンプ中はテレビ電話や休日返上で指導をしてもらってきた。「結果だけなので、とにかく抑えて支配下になって、1軍で投げることです」と意気込んでいる。
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シーズンが間近に迫り、伊藤と連絡を取る頻度は減った。「キャンプよりは減っていますね。その分、自分で考えないといけない。コーチと選手ではない。選手と選手なので。大海さんも、去年最多勝取ってチームは2位。大海さんが背負うものは僕よりはるかに多い。良い意味で邪魔しないように。一番邪魔しない方法は、僕が結果を残すこと。安心させられたらいいです」。
25年春季キャンプ、紅白戦を前に、松本遼のフォームをチェックする伊藤(左)
激励メッセージのスクショを待ち受け画面に設定
気持ちを奮い立たせたいときは、スマートフォンに目をやる。「焦らず…」。昨シーズン中、伊藤から送られてきた激励メッセージをスクリーンショットし、待ち受け画面に設定。「これは変えないので」とお守り代わりにしている。
ドラフト同期で、入団時から弟のようにかわいがってもらっていた。支配下登録を勝ち取ることができず、今年でプロ5年目。このオフは伊藤の提案で2週間ほど一緒に汗を流し、トレーニング方法、投げ方などを学んだ。プロ入り後、度重なるけがに悩まされてきたこともあり、「投げ方もまず変わった。無駄のないフォームというか、今までは出力が出る分、体にかかる負担も大きかった。そこはいい修正ができています」。
継続は偉大!「こんなに早く結果が出ると分かったので」
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自主トレ期間中は、エース右腕が家族一丸となってサポートしてくれた。伊藤が車で送り迎えをしてくれ、自宅で夫人が栄養たっぷりの食事を作ってくれた。「食事とかから見直してもらった。大海さんの家でご飯を食べて、体組成を測ったら体や動きが違っていた。食事は意識しているんですけど、極端に続けたことなかった。こんなに早く結果が出ると分かったので、継続しています。ありがたかったです。奥さんにも結果を残して、感謝を伝えたいです」。

ひどかったとしても良い意味でズバズバ指摘「ありがたい」
1軍と2軍で別々だった2月のキャンプ中も、常に連絡を取り合っていた。1軍が休日だった2月20日に名護で行われた2軍の練習試合には、伊藤が休日返上で球場を訪れ、登板を見守ってくれた。「オフなのに、トレーニングを教えてもらったり、ありがたいです。支えてもらっています。ポイントを教えるのうまいし、やる気にさせてくれたりとか。逆にひどかったら、これひどすぎるよとか良い意味でズバズバ言ってくれる。ありがたいですね」。
心に刻む言葉「愉しんで投げろ」
15日にはイースタン・リーグが開幕。支配下登録へ結果が求められる松本遼は、「大海さん」から掛けられた言葉を胸に刻む。「今年は1年間、けがなく投げてほしい。あとは『愉しんで投げろ』はずっと言われています。最多勝でチームを支えているピッチャーに、(言葉で)表せないくらいいろんなことをしてもらった。その恩を返さないといけない」。猛アピールを続け、必ずや〝吉報〟を届ける。

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