新加入・林田友兜がチームに合流「早くデビューして良いプレーができたら」
新加入のMF林田がチームに合流。持ち味の推進力を武器にプロの世界で暴れ回る=撮影・宮西雄太郎
■3月13日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌に新加入したMF林田友兜(19、名古屋産業大学)が13日、札幌市内で行われた全体練習に参加した。現在は退学申請中で、覚悟を決めてプロの道を歩み始める。スピードと推進力が持ち味のサイドアタッカーが、低迷する札幌にフレッシュな風を吹き込む。
「J1昇格に少しでも貢献したい」
夢を追い、退路を断った。大志を抱く19歳のプロ生活がスタートした。練習前には岩政監督と握手を交わし、チームメートたちの前で元気に挨拶。初日を終え「最初は緊張していたので、ほっとしています。レベルの高いところでやれて嬉しい気持ちでいっぱい。J1昇格に少しでも貢献したい」と目を輝かせ、抱負を語った。
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沖縄1次キャンプに練習参加していた林田は、クラブの雰囲気に触れ「スタッフと選手の仲が良い。選手同士のコミュニケーションも多くて、みんな優しそうなイメージ」と好印象を抱いた。

クラブの攻撃的スタイル「自分に合っている」
クラブが打ち出す攻撃的スタイルと自らのプレーにも親和性を感じており「難しい戦術が多いけど楽しい。どんどん仕掛けていいと言われているので、自分に合っていると思います」と、早期の順応を誓った。
自慢の走力の土台が築かれたのはコロナ禍の中学3年時
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最大の武器は圧倒的な脚力だ。キャンプ期間中の練習試合では、相手のプロ選手を一瞬で置き去りにするスピードを披露した。50メートルを6.1秒で駆け抜ける走力の土台は、コロナ禍の中学3年時に築かれた。
「自分なりにトレーニングをしたら6.5秒から6.1秒へ急に上がった。体幹トレーニング、ダンベルや自重、スクワット、坂道ダッシュ、平坦な道で自分で距離を決めて10往復とかやっていたら速くなった。コロナ期間は毎日やっていました」

名産大に進学して急激な進化
エリート街道とは違う経路で、才能は磨かれた。霞ヶ浦高校3年時の選手権大会茨城県予選では準優勝の成績を収めたが「プロになりたい気持ちはあったけど、恥ずかしくて周りに言えなかった」と大学進学を決意。名産大では「基礎的な部分をすごく成長させてもらった。トラップの大切さやパスの質を教えてもらって成長できたと思います」と急激な進化を遂げ、プロ入りの切符をつかみ取った。
「個人としては点に絡みたい」
1つの目標をかなえ、さらに夢は広がっていく。「個人としては点に絡みたい。早くデビューして良いプレーができたらなと思っています」。全国にその名をとどろかせる日が、いつかやって来る。無限のポテンシャルを秘めた背番号32が、低空飛行を続ける札幌に揚力をもたらす。