郡司裕也 日に日に増す捕手としての存在感 元中日バッテリーも実現し「やっと来たか」
スタメンマスクを被った郡司=撮影・松本奈央
■オープン戦 日本ハム2-2ソフトバンク(3月14日、みずほペイペイドーム)
日本ハムの郡司裕也捕手(27)が14日、ソフトバンクとのオープン戦に「8番・捕手」でスタメン出場。先発の加藤貴之投手(32)、中日からFA加入した福谷浩司投手(34)と今季初バッテリーを組んだ。
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先発ローテ候補をコンプリート
シーズン開幕が近づき、「捕手・郡司」の存在感がぐんぐん増している。体調不良から復帰した加藤貴とコンビを組み、4回2失点(自責1)とリード。これで金村、伊藤、バーヘイゲン、北山、山崎と先発ローテーション候補の投手を「ありがたいことに全員、受けさせていただきました」と〝コンプリート〟した。
無言のイチャイチャ
同い年の伊藤とは、今月2日の台湾シリーズで実戦初タッグ。9日の中日戦(エスコン)では、〝同級生バッテリー〟ならでは微笑ましいやりとりが大きな話題を呼んだ。右腕が何度も首を振り、真っすぐのサインでカットボールを投じた。あの場面を振り返り、郡司は「あれはシンプルに僕がサイン出せなかったので、パテレに切り抜かれていましたけど」と苦笑い。無言のイチャイチャとして、パ・リーグTVの公式YouTubeで公開された。
3月9日の中日とのオープン戦で伊藤(右)とバッテリーを組んだ郡司。七回を無失点に抑えて笑顔でベンチに戻った
意図的なサインミスは、信頼しているからこそ。「(伊藤)大海なので、誰が(ボールを)捕っても抑えますから。誰が捕っても一緒ですけど、やっぱり同級生なので思い入れはありますよね。気を遣わないで投げているでしょうし、好きに投げてもらえればいいです」。エースを持ち上げつつ、特別な思いも口にした。
中日時代よりレベルアップした福谷 「受けていて楽しかった」
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この日は同じ慶大出身で、中日時代から知る福谷とのバッテリーも実現した。キャンプ初日にブルペンでボールを受けていたが、試合では機会に恵まれていなかった。「やっと来たかって感じでした。福谷さんも投げやすいことでしょう」とニヤリ。FAで新加入した先輩右腕は、レベルアップしていた。
「ドラゴンズ時代から進化している部分もあったので、受けていて楽しかったです。落ち球がすごい使えそうだと思いましたし、ツーシームもバッターからしたら嫌だと思う。ドラゴンズ時代も投げていましたけど、もっと良くなっていると思います」。ツンデレ気質のあるという先輩に対し「素直じゃないですから。まあまあ郡司に投げたいくらいまでは言わせたいですね」と腕をぶした。
五回を無失点に抑えてベンチに戻る福谷(左)と郡司
データや映像と向き合う時間増えた
昨季は主に三塁を守ることが多かったが、球団に本職である捕手の出場機会増を直訴。春季キャンプからアピールを重ね、マスクを被る場面が増えている。「僕はみなさんに勉強させていただく立場なので、(ボールを)受けさせていただいてありがたいです」と感謝。昨年と比べて、データや映像と向き合う時間も増えた。
「去年と比べて相手の映像を見ることが増えましたし、去年は相手の攻撃の映像なんてほぼ見ていない。試合を振り返るのも、僕が守ったイニングは1球1球、振り返らないといけない。忙しい? いやいや、キャッチャーは当たり前ですから。バッティングも並行してやれればいいです」
五回2死、中前打を放つ郡司
誰と組んでも良さを引き出す
背番号30には女房役として心掛けていることがある。「誰と組んでも良さを引き出したいです。ピッチャーの良さを理解して引き出せるようにって感じですね」。持ち前のバッティングはもちろん、投手陣を引き立てる包容力も「捕手・郡司」の武器だ。
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