伏見寅威 レイエス「ゴリラパフォ」開発に協力 笑いありの舞台裏と今後の展望は―
12日のロッテ戦で本塁打を放ち、ゴリラパフォーマンスを見せるレイエス(手前左)とゴリラポーズで迎える伏見(右)
外国人選手にも慕われる〝仕掛け人〟
日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が見せた「ゴリラパフォーマンス」が話題になっている。12日のロッテ戦(ZOZOマリン)で本塁打を放った際に初披露。事前に相談を受け、アドバイスを送っていたのは伏見寅威捕手(34)だった。外国人選手にも慕われる〝仕掛け人〟が、新パフォーマンス誕生の経緯や今後の展開について明かした。
12日のロッテ戦で本塁打を放ち、ベンチ前でゴリラパフォーマンスを見せるレイエス
春季キャンプ終盤に相談受け決定
両手をだらりと下げ、大きな体を揺するようにサイドステップする。動物園やドキュメンタリー映像で見かけるゴリラの特徴的な動きだ。これが、レイエスの2025年版ホームランパフォーマンス。春季キャンプが終盤に差し掛かっていた2月下旬、伏見は本人から相談を受けていた。
春季キャンプでレイエス(右)と話す伏見
「なんちゃって英語と日本語を交えながら話しました。アイツが今年、ホームランを打った後にパフォーマンスをやりたいと言って、いいじゃないと。こんなことやろうかなと、ゴリラの動きをして『オレ、これをやろうかと思うんだけど、どう思う?』と聞いてきたから、めっちゃいいやん、と。それでオレらは何をしたらいいの? と。じゃあ、オレらはゴリラの胸を叩くようなやつ(ドラミング)をやってみる? と伝えたら、それいいね、みたいな。しっかり考えたというよりは、その場のノリで。アイツの動きは自分で考えていましたね。ゴリラはこうやろと(笑)」
レイエスの渾身〝1号〟が飛び出すも チーム内で周知徹底されておらず…
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12日のロッテ戦でオープン戦1号が飛び出した。打ち合わせから半月ほど過ぎていた。伏見は半信半疑だったという。「本当にやるのかな…と思っていたらやってきて。僕、周りに言っていなかったので、僕だけなんか、(ドラミングを)やっていたんですけど(笑)。アイツ、記憶力がいいので、『寅威、おまえ、言ったんだからみんなにやらせてくれよ』と。ゴメンゴメンと言いました」。心の準備ができていない状態で、差し込まれ、不完全な形になったという。

すぐ次の一発が出てもおかしくない
実際、ベンチで祝福しようとしていたチームメートは付いていけず、戸惑いの表情を浮かべていた。「何やっているの? という感じだった。みんなに共有していなかったから」と潔く、非を認めた伏見。反省を生かして、すぐ仲間たちに情報伝達するはずが、ソフトバンクとの3連戦を終えた17日時点で「いや、まだ伝えていない」と苦笑い。パ・リーグ本塁打王候補のスラッガー。すぐに次の一発が出てもおかしくない。「本当にその通り。そろそろみんなに言わないと。ただ、レイエスがあの(ロッテ戦の)後、熱弁していた。寅威がこうやってくれているんだから、みんなやってよ、と何人かに言っていた。おそらく、次に打ったら仲間が増えている(笑)」。
皆一緒にできたら一体感につながる
ムードを一瞬で変えられるホームラン。伏見は親身になってパフォーマンス開発に協力した。球場全体が最高潮に盛り上がるシーンを想像し「ファンのみんなも一緒にできるじゃないですか。広がれば一体となるじゃないですか。アイツがホームランを打てばですけど。たぶん、たくさん打ちますよね」と頷いた。投手陣を支えるファイターズの頭脳は、仲間やファンの望みをくみ取り、理想の実現に一役買う。
