《平川弘のCool Eye》各チームに警戒されている近藤が逆サイドのクロスに詰めたゴールには意味がある
重圧から解き放たれれば実力発揮も
やっと勝ちました。5戦目にして今季初勝利。フェリーが運航しなかったりで大変な中、秋田まで足を運んだサポーターは本当にご苦労様でした。開幕4連敗で選手たちにはプレッシャーが掛かっていたことと思う。これで少しリラックスして力を発揮できるといいのだが…。
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4バックへの変更がうまくハマった
これまで3-4-2-1をベースにして戦ってきた岩政監督。秋田戦では最終ラインを4バックにして4-4-2と、システムをいじって戦った。3バックではウイングバックの裏のスペースにロングボールを入れられて崩される場面が多く、ピッチ幅68メートルを3人で守るリスクは大きかった。
4枚にすることでスペースを消し、押し上げることで中盤でのプレスも効きやすくなったのでは。4バックということで今季初スタメンのDF岡田が抜擢されたということだろう。前半は札幌が風上、そして4バックということもあり、うまくプレスが掛かり、フィジカルに長けた秋田にこぼれ球を拾わせずに面白いようにチャンスをつくった。
窮屈そうだった青木が本来のプレー 悔やまれる開幕戦の決定機
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4バックのバランスが良く、こぼれ球を拾え、前線のFWバカヨコが起点となってボールは流れた。開幕から窮屈そうだったMF青木だが、やっと働いてくれた。自分たちのリズムでボールが回ると本来のプレーが出る。右足で巻いたコントロールショットは必然だった。
初めて先制点を取れた青木のゴールは大きかったと思う。チームを落ち着かせ、勢いに乗せた。それほど先制点というのはメンタルに大きく影響を与える。開幕の大分戦のFWサンチェスが外した決定機が決まって先制していたら、もしかして札幌は上位にいたかもしれない。それくらい先制点の威力は大きい。
前線の起点となったバカヨコ
ゴールがなく、まだ怖さという意味では不満が残るパフォーマンスだったバカヨコだが、前線の起点という意味では仕事をしてくれた。2点目はロングボールを競ってセカンドボールを拾い、サイドチェンジへ。そのボールは引っ掛かりそうになったが、逆サイドへ展開し、青木のクロスをMF近藤がニアで仕留めた。
近藤も自由にさせてくれるか
各チームに警戒されている近藤が逆サイドからのボールに詰めてゴールを挙げたことには意味がある。バカヨコが起点となって左でつくって右へ持って来るパターンも当然増えるはず。DF2人掛かりでマークされることが多い近藤にカバーのない1対1の状況をバカヨコがつくってくれるはずだ。
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