【センバツ】東海大札幌高・鈴木捕手ら〝タテジマDNA〟受け継ぐ4選手が父や兄の分まで意気込む
〝タテジマDNA〟を受け継ぐ東海大札幌高の(左から)山田、岡本、鈴木、下村=撮影・西川薫
いざ日本航空石川との1回戦へ
10年ぶりにセンバツ甲子園に出場する東海大札幌高は、1回戦の大トリとして23日の第1試合で日本航空石川との初戦を迎える。ベンチ入りメンバー20人の中には、かつての東海大四や東海大札幌高に父兄が所属した〝タテジマDNA〟を受け継ぐ4人の選手がいる。不動の正捕手・鈴木賢有(3年)もその一人。甲子園の夢を叶えられなかった父や兄に代わり、聖地で躍動することをそれぞれ誓った。
山田、岡本、下村の兄もOB
鈴木は父が東海大四のOB、山田優斗内野手(3年)、岡本零生内野手(3年)、下村耀大内野手(2年)はいずれも兄が野球部のOBだ。鈴木の父・伸一さん(50)は当時投手で、同期には現在、横浜DeNAベイスターズのアナリストを務める佐竹学さん(50)もいた。鈴木は「自分にも東海の血が流れてる。お父さんの時代の四高の伝統も受け継いで、明日は暴れたい」と力を込めた。
〝新相棒〟も届いた鈴木「あしたは万全の状態で」
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扇の要として、144キロ左腕・矢吹太寛(3年)と高橋英汰(3年)のダブルエースをリードする。大阪入り後にはミズノ製のプロテクターと軽量チタンマスクも届き、「めちゃくちゃ軽くて使いやすい」と〝新相棒〟もお気に入りの様子で臨戦態勢を整えている。昨秋は公式戦10試合にフル出場したメンバーの中で打率.355とチームトップだった。「打撃の調子も悪くはない。もう一回、(相手の)ピッチャーの映像を見てタイミングを合わせて、あしたは万全の状態で打席に立てるようにやっていきたい」と意気込んだ。
ミズノ製のプロテクターに軽量チタンマスクと新調した防具一式に身を包んだ鈴木捕手(右)
お兄ちゃんの分までやってやろう
背番号14の山田も兄・一貴さん(26)と「一緒のところでプレーしたい」と東海大札幌高の門を叩いた。「お兄ちゃんの分まで絶対に甲子園でやってやろうと思って全力で練習してきました」と厳しい競争を勝ち抜き、目標をかなえた。いまでも時折、兄からアドバイスを受けており、試合はアルプススタンドに応援に来てくれる予定。「試合に出られたら、チームで目指している目標の日本一へ、長所を生かしてプレーできたら」。憧れの兄の前で、成長した姿を見せるつもりだ。
昨秋、スタメン出場は全道2回戦の1試合のみに終わった山田だが、今回は三塁で出場する可能性が高い。大阪入り後の練習試合では「スタメンで使ってもらうことが、この練習試合で多くて。使ってくれてるってことは、自分の良いところが出て、監督さんにも伝わって使ってくれているんだと思う。ホットコーナー(の三塁)っていうのもあって、強い打球が飛んでくるので、そういう面だったり、バント処理だったり、声掛けが一番大事なポジション」と引き締め、出場を待ち望む。
三塁でスタメンで出場が予想される山田
カルテットが10年ぶり勝利貢献だ
背番号19の岡本は大阪出身だが、元ソフトバンクの小林珠維(23、オイシックス新潟)と同期の兄・魁さん(22)を追いかけて北海道へ。背番号16の下村の兄はこの春に卒業の悠人さん(18)。競技は違えど父も同校のスキー部OBだ。2人とも勝負所で起用される可能性は十分。タテジマのDNAが色濃いカルテットが、10年ぶりの甲子園勝利に貢献する。
勝負所での起用に備える岡本(左)と下村