高校野球
2025/03/23 12:30

【プレーバック】選抜高校野球大会1回戦 東海大札幌高7-6日本航空石川(3月23日、阪神甲子園球場)

勝利を喜ぶ東海大札幌高ナイン=撮影・小田岳史

鈴木の勝ち越し打で九回に再々逆転 太田ツインズも活躍し乱打戦制す

 1回戦最後の登場となった10年ぶり出場の東海大札幌高が、乱打戦を制して2回戦に駒を進めた。守備で5つの失策を記録したが、打線が12安打でカバーした。これで校名変更前の東海大四時代を含め、春夏通算10勝目。北海道勢がセンバツで勝利するのは19年の札幌大谷以来、6年ぶりとなった。25日の2回戦では浦和実業と対戦する。

 序盤の主導権を握ったのは東海大札幌高だった。一回1死から2番・山田優斗三塁手(3年)が右前に初安打をマークすると、双子の兄・太田勝心中堅手(3年)が中前打と盗塁で1死二、三塁の好機をつくり、弟の主砲・太田勝馬一塁手(3年)がしぶとく二遊間を抜いて先制した。

 先発の矢吹太寛投手(3年)は初回を無失点で立ち上がったが、二回に相手打線に捕まった。1死から3連打で満塁のピンチを迎えると、投前のスクイズをグラブでしっかり捕球することができず、ホームを諦め慌てて一塁へ送球するも暴投。2者が生還して逆転を許した。さらに犠飛でこの回3点を失った。

 しかし、直後の打線が、本調子ではなかった矢吹を援護した。三回2死一塁から太田勝心と太田勝馬が出塁して満塁とし、5番・鈴木賢有捕手(3年)が押し出し四球を選んで1点を返す。さらに6番・八鍬航太朗二塁手(3年)が中越えの走者一掃3点三塁打。再び勝ち越しに成功した。

 2点のリードをもらった矢吹だったが、ピンチは続いた。四回、失策と四球で無死一、二塁とされると、次打者の初球を暴投。ここで無念の降板となり、左翼の守備についた。代わった2番手の高橋英汰投手(3年)もここで踏ん張れず、中越えの2点二塁打を浴びて同点に。試合は再び振り出しに戻った。

 五回以降は互いに決定打が出ず、こうちゃく状態が続いたが、再び試合が動いたのは、八回裏。死球に犠打エラーなどが絡み1死二、三塁のピンチを迎え、三塁ゴロをさばいた山田が本塁へ送球するも、左に逸れて勝ち越しを許した。

 1点ビハインドの九回。先頭の代打・藤根龍之介(3年)が左前打で足掛かりをつくるも、2人が倒れて2死一塁。後がない状況に追い込まれたが、3番・太田勝心が四球で一、二塁とし、4番・太田勝馬が左前へ起死回生の同点適時打。最後はここまで当たりのなかった鈴木が左前へ勝ち越しの適時打を放ち、これが決勝点となった。

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