【センバツ】健大高崎の158キロ右腕・石垣元気が今春初登板 下重との道産子リレーで2年連続8強入り

■選抜高校野球大会(3月23日、阪神甲子園球場)
▽2回戦 健大高崎(群馬)4-3敦賀気比(福井)
2連覇を狙う健大高崎が2回戦の敦賀気比戦に臨み、釧路市出身の下重賢慎投手(3年)が2試合連続で先発した。九回2死一塁からは、大会直前に左脇腹を痛めて1回戦で登板のなかった登別市出身の最速158キロ右腕・石垣元気投手(3年)が登板。甲子園では2度目となる2人の道産子リレーで1点差を守り切り、2年連続の8強進出を果たした。26日の準々決勝は花巻東と対戦する。
今春の主役に甲子園ファンから歓声
九回2死一塁。衝撃の5球に、甲子園のファンがうなった。ピンチの場面で下重から「頼むぞ」とマウンドを託され、「あとは抑えます」と宣言。1球目にいきなり150キロをマークすると、「おぉぉ!」と歓声が沸き、甲子園全体が揺れた。2球目はこの日最速の152キロ。「今日は真っすぐが一番良かった。真っすぐで押していこう」と、5球全て直球勝負で、全球150キロ超え。最後も152キロの直球で遊飛に仕留めた。満を持しての登板に「マックスに近い力で投げられた」。今春の甲子園の〝主役〟の登場に、スタンドからは何度も歓声が上がった。

左脇腹はまだ8割の回復
3月13日の練習で左脇腹を痛めた。「一番は早く治るようにしっかりケアを」と治療に専念。18日の1回戦の時点では5、6割の回復具合だったが「一日一日、痛みが減ってきて、良くなっている。いまは80パーセント。久しぶりの実戦だったので、ちょっとまだ抜けているところがあるかな」。修正力も高く、完全復活は目の前だ。
1回戦では下重が136球の熱投
2人の甲子園での道産子リレーは、昨夏1回戦の英明戦以来。今大会の1回戦では、先発した下重が「(負傷中の)石垣に投げさせたくなかった」と、10回1失点完投。136球の熱投でエースの温存に成功。この日も先発して六回途中まで無安打無得点と好投した。石垣はブルペンで戦況を見つめながら「安定感があって、逆転されることはないだろうと思って見てました。今までずっと下重が投げて抑えてくれていたので、最後は自分がしっかり締めよう」と気合を入れ、2度目のリレーも白星で飾った。