金健熙&木戸柊摩〝ディサイダー〟躍動で逆転勝利!「監督の期待に応えられて嬉しい」
試合終了後、FW金健熙(左)と抱き合って勝利を喜ぶMF木戸(中央)=撮影・石川崇子
■J2第6節 愛媛1-2札幌(3月23日、愛媛・ニンジニアスタジアム)
今季初の2連勝
北海道コンサドーレ札幌は23日、敵地で愛媛と対戦し2ー1で逆転勝利を収めた。同点で迎えた後半37分に途中出場のFW金健熙(30)が、MF木戸柊摩(22)のクロスから値千金の勝ち越しゴールを決めた。岩政大樹監督(43)がチームの強みと語る選手層の厚さを見せ、札幌は今季初の連勝を飾った。
攻撃の切り札たちで決勝ゴール
後半37分、逆転となる2点目を決めたFW金健熙=撮影・石川崇子
総力を結集し劣勢の展開をはね返した。勝負を決めたのは、クラブの誇る切り札たちだ。家泉からのパスを右サイドで受けた木戸は「中にゴニ(金健熙)と(白井)陽斗くん、(近藤)友喜くんと3枚揃っていたので、シンプルに上げて攻撃を終わらせることが大事だと思った」。味方の位置を確認すると、迷わずゴール前へクロスを放り込んだ。
ワンバウンドしたボールは、ファーサイドで待つ金健熙の元へ。ダイレクトで捉えたボールは、低い弾道でゴール左に突き刺さった。会心の一撃に「(近藤らが)前で競り合ってくれて、こぼれてくると思って準備していた。バウンドがうまく上がってきたので、インパクトに集中した。幸いにも自分のゴールで勝利に導けて、監督の期待に応えられて嬉しい」と、満面の笑みを浮かべた。
J1レベルのストロングポイント 指揮官「逆に僕自身が…」
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シーズン開幕を前に、岩政監督は「J1チームと比べても遜色ない」と、札幌のストロングポイントとして選手層の厚さを挙げていた。
指揮官は試合の決着を付けるという意味を込め、ベンチメンバーを〝ディサイダー〟と呼ぶ。充実の戦力で接戦を制し「このような選手層の中で競争させることができれば、当然結果は出る。逆に僕自身が、もう少し戦術的なところを準備しなければいけないと感じています」と、勝って兜の緒を締めた。
白井が復帰するなどさらに競争激化
右ハムストリングスの故障から復帰し、今季初出場を果たした白井を含め、チーム内競争は日を追うごとに加熱している。
木戸は「選手層が本当に厚くて、毎週競争が激しい。きょうは自分がベンチに回ったからこそ、途中から出て何ができるかを考えていた。こうやって少し結果につながったことは自信になる。次はルヴァン杯があるので、そこでも魅せたい」。一瞬のチャンスをものにしようと、出場機会を伺っている。
後半27分から途中出場したMF木戸
「もっと波に乗れる」
開幕4連敗からスタートした札幌に、好循環が生まれつつある。連勝の立役者となった金健熙は「苦しい時期はあったけど、自分はチームメートの力を信じていた。きょうも勝って、もっと波に乗れる。勝ちを重ねて上に向かいたい」とクラブの思いを代弁した。
誰が出ても、質の高いプレーで勝利に貢献できる。心強い〝ディサイダー〟の存在が、クラブの力を底上げする。