【センバツ】東海大札幌高・遠藤監督 2回戦の浦和実業・変速左腕を絶賛「速いだけがすごい投手ではない」

浦和実・石戸を想定して対策入念に
10年ぶり7度目の出場で初戦を突破した東海大札幌高は、25日の2回戦で対戦する初出場の浦和実業戦へ向け、兵庫県内のグラウンドで相手の変速左腕対策に時間を費やした。8強入りすれば春夏通じて北海道勢としても10年ぶり。出場2大会連続の決勝進出も現実味を帯びてくる。
激戦から一夜明け、練習中のナインの表情は初戦前とは比べものにならないほど明るく、声にも張りがあった。遠藤愛義監督(40)は、中1日で迎える2回戦へ「もう次に向かってやらなきゃと思っているので、朝起きてすぐビデオを見ました」と、急ピッチで攻略の糸口を見つけ出す作業に取りかかった。
左腕2人を見立てて攻略イメージ
浦和実業は昨秋の関東大会4強。その原動力となった石戸颯汰投手(3年)は、直球は120キロ台ながら複数の変化球を巧みに操り、打者を手玉に取る投球スタイルだ。1回戦の滋賀学園戦では9回完封勝利。指揮官は「不思議なピッチャーですね。見れば見るほどいいピッチャー。速いだけがすごいピッチャーではないんだなって、より野球の深さを感じるピッチャー」と絶賛。シート打撃では石戸を想定し、ベンチ外のサポートメンバーの中から2人の左腕をマウンドへ。「(石戸に)似せて投げてくれてました。2人とも良かった。球の出所や角度に変化があるので、そこに惑わされず、やってきたことをしっかりやれば、逆に打ちにいけるのでは」と攻略のイメージを膨らませる。

1回戦の投内5失策は想定内
1回戦の日本航空石川戦では失点につながった投内5失策があったが、指揮官の中ではそれも想定の範囲内だっだ。「(昨年の)秋はたまたまエラーがなかった。僕はずっと心配で、それが(1回戦で)出ただけだった。選手も(自分たちが)守りが堅いっていう意識はなかったと思う。全然、許容範囲です。矢吹にダブルエラーがついてて、八鍬のエラーも打球がすごい渦巻きだったので難しかった。強いていうなら山田の暴投。あれはしっかりやってほしかった。だから僕的に(失策)は1個、2個だった」。次もミスをカバーするほどの打撃で勝利を目指すつもりだ。