コンサドーレ
2025/03/25 22:15 NEW

札幌が三上GMの退任発表 石水社長「影響力がすごく大きい。クラブとして甘えがあった」

会見に出席した三上GM==撮影・北波智史

4月24日株主総会で任期満了

 北海道コンサドーレ札幌は25日、札幌市内で会見を開き、三上大勝代表取締役GM(53)の退任を発表した。菅原均専務取締役COOと池端一樹取締役執行役員も任期満了のため、定時株主総会が開かれる来月24日付で退任となる。

クラブに尽力した26年間に感謝

 札幌の歴史を紡いだ功労者がクラブを去る。会見に臨んだ三上GMは、晴れやかな表情を浮かべ「本当に多くのサポーター、パートナー企業、クラブに関わる皆様、チームスタッフ、選手に育ててもらったという思いでいっぱい。石水社長から誠心誠意、嘘偽りなくお話いただいた。僕自身も納得した形で卒業するべきと判断しました」と、クラブに携わった26年間の日々に感謝した。

開幕4連敗は人事に影響なし

 会見に同席した石水創社長は、退任の理由について「1月に私が社長に就任し、三上さんの影響力がすごく大きいと感じました。組織の中で何か物事を決めるときに、私自身も含めて三上さんに確認しないと決められないというのを感じました。クラブとしての甘えがあった」と説明。開幕4連敗を喫した今季の成績が、今回の人事に影響していないことも併せて明言した。

 後任は置かずGMの役職は当面の期間、空位となる。チーム編成については竹林強化部長が中心となって進める予定で、同社長は「三上さんが日本一のGMだからこそ、強化がブラックボックス化していた。三上さんの過去の経験や実績に頼り、クラブの資産として残りづらかった。今後はガバナンスをオープンにして強化を進めたい。GMがいないクラブもあるので、そこは全員でカバーしたい」と強調した。


■会見の主な一問一答は以下の通り。

―石水社長から
「昨日(24日)取締役会が開かれ、その中で三上GMが来月、4月24日の株主総会をもって退任することになりました。この件につきましては昨年、最終戦が終わった段階で、私のスピーチの中で『三上さんは日本一のGMです』と言い、今季については代表権を2人が持った形で進めると話しました。1月に私が社長に就任し、三上さんの影響力がすごく大きいと感じました。どういうところで感じるかというと、何か物事を決めるときに、私自身も含めて三上さんに確認しないと決められないというのを組織の中で感じました。何かにつけて『大勝の確認取った? 大勝なんて言ってた?』とクラブとしての甘えがあった。これからコンサドーレが生まれ変わり、新しいことにチャレンジする中で、三上さんの存在が大きくなりすぎてしまったと感じ、私の意思で今回の人事を決断しました」

会見で経緯を説明する石水社長

 

―三上GMから
「会見準備をしていただき、大勢の方に来ていただいて感謝申し上げます。26年。僕は54歳なので人生の半分をコンサドーレというクラブに携わって、本当に多くのサポーター、パートナー企業、クラブに関わる皆様、チームのスタッフ、選手に育ててもらったという思いでいっぱいです。そういった中で今回、このような決断をクラブとしてしました。あえて僕の方から話すと、自分はチームという領域の中で本当はこの選手を残したい、残さないといけないという思いがあっても、次のチームの進化のために、目指さなければいけないチームのために苦渋の決断をしてきました。石水社長からもあったように僕の存在自体が多くの社員、スタッフへの依存度が高くなっている。僕がコンサドーレを卒業しないといけないという思いで、今回は石水社長から誠心誠意、嘘偽りなくお話をいただいた。僕自身も納得した形で卒業するべきと判断しました。監督やスタッフ、選手にも伝えたましたが、26年間でうれしかったビジョン、シーンはホーム、アウェー関わらず選手たちが躍動し、勝った後、ゴール裏を中心にサポーター、選手、関係者が喜び合い、それをフロントスタッフが当然のようにうれしく思っている。そういうシーンを見るのが大好きでした。自分ができることは、そのシーンを1試合でも多く、1日でも多くつくることだと思い、僕なりに26年間やらせていただいた。至らないことがある中でも、サポーター、パートナー企業、クラブに関わる多くの方々に育ててもらった。感謝の思いで今日を迎えている。メディアの皆様も含め、僕自身が成長する良い機会をいただいた。僕も今後はコンサドーレサポーターになってクラブを応援したい。引き続き新体制でやりたいことやクラブの方向性を、みなさまの力をお借りしながらサポーターや道民、市民にお伝えいただけると嬉しいです。26年間お世話になり、ありがとうございました」

―石水社長へ。昨季最終戦の発言や就任後も代表2人体制というビジョンだった。覆した最大の要因は

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