佐藤陽成 Jデビューで攻守に躍動「決定機に絡めたことよりも反省が強い」
後半11分、左足でシュートを放つ佐藤(右)=撮影・中川明紀
■ルヴァン杯1回戦 福島6-3札幌(3月26日、福島・とうほう・みんなのスタジアム)
来季加入内定の特別指定選手
北海道コンサドーレ札幌は26日、敵地でルヴァン杯ファーストラウンド1回戦の福島戦に臨み、延長戦の末に3-6で敗退した。来季加入が内定しているFW佐藤陽成(21、大阪体育大)は、特別指定選手としてJリーグ公式戦デビュー。先制点の起点になるなど、攻守にわたる活躍で確かな爪痕を残した。
【道スポ読み放題! お得な年払いプラン】
スピード豊かな万能型ストライカー
稚内出身の若き才能が、プロ生活の一歩目を踏み出した。スピード豊かな万能型ストライカーは、要所で持ち味を発揮した。前半8分に高い位置でボールを奪うと、右サイドで待つ原へ正確なパスを供給。最後は右クロスに荒野が頭で合わせ、貴重な先制点を挙げた。
佐藤は得点シーンを振り返り「自分でシュートまで持っていこうと思ったけど、良い状態の(原)康介がいた。そっちの方が得点の可能性があると思いパスを出しました」と納得の表情を浮かべた。
激しいプレスで出間の得点を誘発 攻撃は「自分から要求しないと…」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
献身的な守備も光った。1ー0の前半21分には激しいプレスで相手DFをかく乱した。佐藤が素早いチェックでバックパスを誘うと、出間が相手GKのトラップミスを見逃さず、ボールを奪って無人のゴールへ。連動したディフェンスが、価値ある追加点を呼び込んだ。
「大学では守備を意識して鍛えて、プロでも通用すると思えた。でも攻撃面では、もっと自分の特長を出せるようにしないと。周りに理解してもらうことが必要だし、自分から要求しないと、これから先はやっていけない。決定機に絡めたことよりも得点を決められなかった反省が強い。次に合流するときまで練習します」
故郷を離れ、遠く大阪の地で技を磨いてきた。アカデミー育ちの佐藤はユースからのトップ昇格を逃し、悔しさを胸に進学を決断。大学ではフィジカル強化に重点を置き、3年間を過ごしてきた。
岩政監督も及第点
秀でた戦術眼とサッカーIQにハードワークが加わり、プレーの幅は広がった。来季の加入内定を勝ち取った実力は本物で、その堂々たるプレーを見届けた岩政監督は「佐藤は非常に良い働きをした。フィニッシュに関わるところの輝きも見えました。及第点のデキです」と高く評価した。
次は自らの得点で勝利への貢献誓う
十分な収穫と課題を得たことで、モチベーションはさらに高まった。「デビュー戦で得点を決めるっていう目標があったので、それを達成できなかったことが悔しい。次はいつ呼ばれるか分からないけど、大学でしっかり準備をしたい。次は得点面でチームに貢献します」。無限の可能性を秘める男が、札幌の未来を築く。
【道スポ読み放題! お得な年払いプラン】