生田目翼 松本剛からの言葉を胸に早期1軍昇格を狙う「なんか、ガンッ!ってきましたね」
28日のDeNA戦で1回無失点と好投した生田目=撮影・近藤裕介
昨季キャリアハイ43試合登板のセットアッパー
無念の開幕2軍スタートとなった日本ハムの生田目翼投手(30)が早期の1軍昇格へ燃えている。28日にはイースタン・リーグのDeNA戦に登板し、1回1安打無失点で無四球の2奪三振と仕切り直しの好投を見せた。
「自分的には(オープン戦で)結果をちゃんと出せていないし、ファームに落とされるのはその通りだなと思っていました。もう一回(1軍に)呼んでもらえるように、準備しておくだけです」と、今は気持ちを切り替え前を向いている。
競争激化のリリーフ陣
昨季は入団以来初めて、シーズンを1軍で完走した。今季も当然、開幕から戦力となるつもりだったが、オープン戦で好調だったリリーフ投手陣に押し出される形で鎌ケ谷に戻った。
「去年は(1軍で)1年間やらせてもらったので、申し訳なさはあります。落とされたのは事実なので、ちゃんと受け止めて、しっかり今は鍛えていきたいです」と力を込めた。

仲間の励ましを力に
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2軍降格が決まった際には、チームメートから励ましの言葉をもらった。
「みんな、おおマジかって。すぐ上がってくるっしょ、みたいな感じで言ってくれましたね。寂しいとも言ってくれたので、寂しいって言ってもらえるようになったな、俺もって。そこはちょっとうれしかったです」。仲間が2軍行きを寂しいと感じるのは、1軍にいることが〝当たり前〟になっていることの証明だ。
何度も苦境を乗り越えてきた男からの熱きエール
中でも特に胸に響いたのは、選手会長からの短くも熱いゲキだった。
「(松本)剛さんに、ファームに行ってきますと伝えた時に、『おまえ、腐るなよ』とだけ言われました。なんか、ガンッ!ってきましたね。そうですね、はい、と。それで引き締まったじゃないですけど」。何度も2軍落ちを経験し、そのたびに腐らずバットを振って、はい上がった先輩からの言葉に、背筋が伸びた。

奮い立った心 確実に見据える1軍マウンド
「今更、後悔してもしょうがないですし、しっかり結果を残さないといけない立場なので、どうにか上(1軍投手陣)にプレッシャーを与えられたらいいなと思いますね」。のんびり鎌ケ谷にいる気は、さらさらない。