ファイターズ
2025/03/29 21:15

《鶴岡慎也のツルのひと声》5打数無安打の清宮へ 膝元へのスライダーは強打者の証し

■パ・リーグ2回戦 日本ハム3-2西武(3月29日、ベルーナドーム)

「らしさ」を存分に発揮した加藤貴

 加藤貴と郡司のバッテリーが見事に試合をつくった。まずは加藤貴。ストライク先行の「らしさ」を存分に発揮した。そして要所要所では打者にとって厳しいボールを投げ込む。この日は右打者に対してスライダーと、ツーシームやフォークといった落ちる系の球を軸に組み立てた。

郡司のリード 「こういうパターンもあるのか」

 これには恐れ入った。左投手をリードする場合、右打者のインコースへ直球を要求したくなる。いわゆるクロスファイヤーで、調子を探るのだが、この日、マスクをかぶった郡司はそのようなサインはあまり出していなかった。

 確かに内角を狙ったボールがシュート回転し、真ん中に入ってしまうのが一番、危ない。そのリスクを回避したのかもしれない。「こういうパターンもあるのか」と思わせてくれるインサイドワークだった。それに応えた加藤貴も当然、見事だった。

ベテランの落ち着きを見せた福谷

 今季のファイターズは各ポジションの層が厚い。その象徴とも言うべきが中継ぎ陣。前日、金村の完封で出番がなかったのだが、この日はそれぞれが仕事をした。中でも福谷が終盤九回のマウンドで打たせて取って3者凡退と完璧な内容だった。移籍後初、しかもシーズン初マウンドというシチュエーションで緊張もあったはず。それでもさすがはプロ13年目のベテラン。実に落ち着いていた。

 杉浦は1点を失ったが、オープン戦でしっかり結果を出し、ポジションをつかんだ。ボール一つ一つも悪くなかった。切り替えてもらいたい。

いきなりさく裂した新庄采配

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい