柳川大晟が中継ぎ転向後2軍で4回8K 体調不良での降格から原点回帰「真っすぐが一番…」
30日の2軍DeNA戦で1回無安打無失点の2奪三振で完璧に抑えた柳川
勝負球いい感じ 2軍で無双状態
日本ハムの柳川大晟投手(21)が、1軍昇格へ順調にステップを踏んでいる。2月の春季キャンプ途中に先発から中継ぎへ配置転換が決まり、3月は実戦4試合に登板。計4回を投げ毎回2三振ずつを奪い、まだ失点はない。打たれた安打も1本のみと、無双状態だ。
30日のイースタン・リーグDeNA戦の前回登板は9球、26日の同ヤクルト戦の前々回登板はわずか7球(全球ストライク)で3者凡退に斬った。「少ない球数で、しっかり三振を取ること。そこが去年はできていなかったので、意識しています。追い込んでから、1球で決めきることが1軍での課題だった。今のところ、そこは良い感じです」と、表情に充実ぶりがにじんだ。

一時は体重5キロ減
高卒4年目の今季は志願して先発に挑戦するも、1軍スタートとなったキャンプで序列を覆すまでには至らず、リリーフ再転向を命じられた。さらには終盤に体調を崩し、2軍降格。一時は体重が5キロ減るなど苦しんだが、「キャンプはあんまり状態が良くなかったので、体調不良になってまた一から、逆にそこで気持ちを切り替えてできた」と前向きに自分と向き合ってきた。
1軍コーチにも指摘されて意識改革
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体調不良をきっかけに、原点に立ち返った。「オフシーズン、先発で行くつもりだったので変化球を練習していて、真っすぐに対する気持ちが(薄れていた)。真っすぐが一番大事なので、そこをもう一回、見つめ直しました。体調不良で(2軍に)落ちるときに、1軍のコーチたちにも同じことを言われて、もう一回、真っすぐをつくりなおそうと。何かを変えたわけではないんですけど、気持ちの部分ですかね。強い球をキャッチボールから意識して投げています」。26、30日の登板ではどちらも、最速154キロを記録。空振りが取れる〝殺傷能力〟の高い武器がよみがえってきた。
「もちろん最速を更新したい」
ただ、球速に強いこだわりを持つ右腕は納得していない。「スピードは一番大事にしているところ。157キロがマックス(自己最速)なので、そこら辺は出せるようにしたい。もちろん最速を更新したいですし、徐々に上げていきたいです。あと2、3キロは上げられるようにしたいですね。出しにいったら多分、出ると思うんですけど、今はしっかり(ストライク)ゾーンの良いところに投げられているので、それを維持しながら上げていきたいです」と高みを見据える。
スタバにドライブしてリフレッシュ
休日は3月初旬に納車した相棒を走らせ、心をリフレッシュしている。もともと車好きで、昨オフに免許を取得。「やっと(運転に)慣れてきました。最初は(車体の)幅が広いのでマジで難しかったです。安全運転しています。運転、楽しいですね」と笑った。
愛車でよく出かける場所は、スターバックス。「これまでファンの人からよく差し入れでスタバ(スターバックス)カードをいただいていたんですけど、前はスタバまで行くのが面倒だったので、ずっとたまっていたんです。今は車があるので行くようになって、カードを使わせてもらっています。ファンの人に大感謝です」と頭を下げた。

1軍で見たかった開幕戦
3学年上の金村が完封勝利を挙げた開幕戦は、映像でチェックした。「普通にすごい」と先輩右腕をたたえながらも、「盛り上がっていたので、あの場(ベルーナドーム)で見たかった」と1軍にいられなかった悔しさもかみしめた。「早く自分のベストな状態をつくって、(1軍に)上がりたいです」。今はさらに調子を上げ、必ず来る出番を待つ。