今季は故障者が少ない中、開幕を迎えられた。それは、３連勝の要因の一つかもしれない。ベテランの福島芳宏トレーナーに心境を尋ねると「みんな、このときのためにオフからずっと練習して準備してきているので、なんとか、けがなく終わってくれたら。そんな戦いがまた始まったなという感覚ですね」と答えてくれた。

　主力の負傷や離脱はチームの勝敗にかかわってくる。練習中も試合中も試合後も気が抜けない。福島さんはけがが少ない理由について「監督、コーチの意向が大きいです。普段なら出したいところでも、やめようと配慮をされる。それだけ選手層が厚くなった、ということもあるかもしれません」と説明。続けてトレーナーの役割に触れ「これ以上やったらけがをするな、というところで止められるかどうか。アクシデントは仕方ない。それ以前のけがをいかに減らすかが、僕らのやれること」と力を込めた。

　主役を輝かせる大事なサポート役。「気持ちとしては、消防士と一緒で何もないに越したことがない。何か起きても、とにかく早めに鎮火させること。燃えさかってしまうと、どうにもできなくなるから」。トレーナーの方々は何げない対話を大事にしながら、素早く異変を察知できるよう、いつもグラウンドに目を光らせている。