伊藤大海 本拠地開幕戦を勝利で飾れず 相手打線に感じた「気持ち悪さ」とは-
一回に先制を許し、唇をかみしめながらベンチへ戻る伊藤(左)=撮影・井上浩明
■パ・リーグ1回戦 ソフトバンク5-1日本ハム(4月1日、エスコンフィールド北海道)
重圧の中、マウンドに立ったエース右腕
日本ハムの伊藤大海投手(27)が先発し、5回を投げて9安打5失点。本拠地開幕戦を託されたエースが、まさかの黒星を喫した。
チームは敵地で開幕3連勝スタート。右腕に懸かる重圧は計り知れないものがあった。試合前のブルペン投球中には、グラウンドで開幕セレモニーが行われ、いつもと違う雰囲気だった。「入りはちょっと力みもありましたけど、悔しいです。普通に悔しいです」。試合後、言い訳することはなかった。
先発登板した伊藤=撮影・松本奈央
因縁の相手との再戦だったが…
本拠地で迎える最初のカードは、昨季のリーグ王者・ソフトバンクが相手。伊藤にとって、昨年のCS(クライマックス・シリーズ)ファイナルステージで六回途中4失点を喫した〝因縁〟の相手でもあった。
敗戦の中で得た気付き
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一回、先頭・周東の四球からピンチを招き、柳田の適時打で先制点を献上。二回にも2点を失い、「スライダーが通らなかったのもありますし、真っすぐもことごとく、はじかれていたので、なんか気持ち悪さは感じていました。課題にもなりますし、今、気が付けて良かった。しっかり対策していきたいなと思います」
ソフトバンク打線に感じた意図
三回、四回は無失点で切り抜けたが、五回に柳田、今宮に一発を浴びてこの回で降板した。
「研究もそうですし、こう(打って)いこうと意図を感じた。僕も打たれている球が甘い。スラ(イダー)スラでいったところのスラとか、真っすぐ真っすぐで来ているところの真っすぐとか、甘さはあったと思う。(球種が)分かっていても打たれないようにしないといけないというか、しっかりしたコースに行けば、そういう結果にならないので」。ソフトバンク打線に感じた「気持ち悪さ」を冷静に分析した。
五回2死、この回2本目の本塁打を浴びて天を仰ぐ伊藤=撮影・宮永春希
まだ始まったばかり 前を向くエース
今季初登板を見届けようと、この日、鹿部町からは両親、多くの知人が球場に駆け付けていた。
「また、気合入れて。逆に割り切れるので、しっかりやりたいなと思います」。伊藤には、応援してくれる人たちがいる。しっかりと前を向き、球場を後にした。
