菅野孝憲 盟友から受け取った〝メッセージ〟「このままじゃ終わらない。あいつのためにも戦いたい」
正GKへの返り咲きを目指す菅野。柏時代の盟友の死を悼んだ=撮影・宮西雄太郎
■4月3日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
5日のホーム徳島戦へ万全調整
北海道コンサドーレ札幌のGK菅野孝憲(40)が3日、札幌市内で行われた全体練習に参加し、5日にホームで開催される徳島戦へ向けて調整した。
菅野は柏時代のチームメートで、1日に41歳の若さで逝去したレアンドロ・ドミンゲス氏との思い出を振り返り、沈痛な表情を浮かべた。

1日に死去した元柏のブラジル人MF
共に戦った記憶は、いつまでも色あせない。レイソルで一時代を築いたスター選手は、盟友でありファミリーだった。
訃報に触れた菅野は「本当に信じられない。最後に会ったのは横浜FCにいた時でガンとは知りませんでした。シャイな性格でしたけど、仲良くなってからはお互いにふざけ合ったりして…。家族の1人を失って言葉では表せないほど悲しいです」と声を絞り出した。
リスペクトに値する名プレーヤー
数々のタイトルを勝ち取り、Jの歴史にその名を刻んだ。柏の一時代を築いたレアンドロ氏を、心の底からリスペクトしている。
「走れて、戦える。確かな技術があってゴールもアシストもできる。全てを1人で完結できる選手」と、ピッチ上で輝いた当時のプレーを回顧した。

共に手にした数々のタイトル
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共闘した2011年には、Jリーグ史上初となる昇格1年目でのJ1優勝を達成。翌年以降も天皇杯やヤマザキナビスコ杯(現ルヴァン杯)と3大タイトルを制覇。国内最高峰の舞台で王者として君臨した。
記憶に残る何げない日々 「友達だったし、家族でした」
そんな輝かしい日々の記憶を振り返る時、真っ先に浮かび上がるのは何げない日常だ。
「チャンピオンになったことも思い出だけど、一番の思い出はなんでもない時間だったりします。戦う集団だったゆえに、よくケンカも言い合いもした。それでもグラウンドに出れば、みんな一緒になって本気で戦った。メンバーみんなで子どもたちを連れてご飯へ行くことも多くて、本当に友達だったし、家族でした」

再起を期すベテランGK
草葉の陰から見守ってくれる盟友に、ふがいない姿は見せられない。3月9日の千葉戦で脳振とうによる負傷交代を余儀なくされた菅野は、以降もリーグ戦での出番がなく、正GKの座を中野に譲っている。
「あいつに会ったら『なんでベンチに座ってるんだ? 頑張れよ!』って言われると思う。それが今の実力。焦りはないし、自分なら必ずできると思っています。いるべきところに、また戻らないといけない。そして僕らが目指すJ1昇格に、グラウンドに立って貢献するのが僕の仕事。このままじゃ終わりませんよ」
J1昇格の旗手として! 「あいつのためにも戦いたい」
友の死はプロアスリートでいられる今が当たり前でないことを、あらためて教えてくれた。
「個人的にメッセージを受け取ったと感じています。あいつのためにも戦いたい」。不惑の名手は、守護神返り咲きを虎視眈々と狙っている。
