大海 母校訪問 後輩たちを「札幌ドームに招待したい」
地元にビッグな恩返しだ! 日本ハム・伊藤大海投手(24)が21日、故郷・鹿部町を凱旋訪問した。金メダルを獲得した東京五輪の功績などをたたえられ、新設された町民栄誉賞を受賞。母校の鹿部小、鹿部中を訪れ、後輩たちを札幌ドームに招待するプランを明かした。
鹿部町初のオリンピアンとして金メダルを獲得した伊藤に、新たな勲章が加わった。今年11月に新設された町民栄誉賞の第1号を受賞。盛田町長から表彰状を贈呈され、「これからより一層、頑張っていかないといけないなと思いました」と表情を引き締めた。
午前中には金メダルを首からさげて母校を訪問。夢を持ち続けることの大切さを伝授した。真剣な表情で聞いてくれた後輩たちを喜ばせるプランも計画をしている。
「(コロナの)状況が落ち着けば、札幌ドームに招待したい。一生懸命やっている姿をテレビの画面越しではなく、生で見てもらいたい」と、生観戦する機会が少ない子供たちを球場に招くことを約束。今後も継続して学校訪問を行い、「一人でも多く、夢だったり目標を持つきっかけに携わりたい」と意気込んだ。
故郷で初心に帰り、自身の新たな夢を掲げた。「沢村賞を獲りたい」。今季は1学年下のオリックス・山本が同賞を含む先発投手タイトルを独占し、「もっともっと僕にもできる部分がある」と大きな刺激を受けた。
「伊藤大海の名を全国に広めて、それに付随して鹿部町の名前を広めていけたらうれしい」と決意も新た。道南の港町が生んだヒーローは、これからもたくさんの夢と希望を与えてくれるだろう。
弟・駿航くんお願い「タイトル獲って」
伊藤が訪問した鹿部中では、記念品贈呈のコーナーで1年生の弟・駿航(とわ)君=写真右=が登場。伊藤が深々と頭を下げてサイン色紙を手渡し、会場は笑いに包まれた。実の弟から「タイトルを何か一つでもいいから獲ってほしい」とお願いされ、兄は「生意気ですね」と苦笑いしつつ、「何でもいいので、まず1個獲りたい」と誓っていた。