ファイターズ
2025/04/06 21:05 NEW

育成2年目左腕・加藤大和が今季初登板の2軍戦で自己最速更新 寮の部屋には〝付箋だらけ〟の…

2軍巨人戦に登板し自己最速の147キロを記録した加藤大=撮影・近藤裕介

■イースタン・リーグ3回戦 巨人9-3日本ハム(4月6日、鎌ケ谷スタジアム)

プロ初失点もMAXは147キロへ

 まだ荒削りながら、確かに光るものを見せた。日本ハムの高卒2年目・加藤大和投手(19)が6日、2軍巨人戦(鎌ケ谷)に中継ぎで今季初登板し、1回1安打1失点。2四球を与え、秋広にソロを浴びてプロ初失点を喫したが、自己最速を更新する147キロをマークした。

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 「ブルペンでは148キロを出したことがあるんですけど、正確かは分からなくて。147キロは実戦ではマックスです。ずっと、出力を上げることをテーマにしていて、もちろんまだクリアではないですけど、球速が上がったのは良かったです」

2死から秋広に初球カーブ運ばれ

 八回のマウンドに上がると、先頭の舟越は直球で空振り三振に仕留め、続く山瀬も右邪飛と快調にアウトを重ねた。しかし、2死から秋広に初球のカーブを痛打され、軽々と右翼スタンドまで運ばれた。「一番、ホームランが打ちやすい高めの甘いところに投げてしまった。(変化球で)カウントを取って、真っすぐで勝負したかった」。そこから連続四球でピンチを招いたが、最後は村山に遊ゴロを打たせ、ホッと胸をなで下ろした。

課題は明白も今は出力向上を重視

 制球よりも出力を重視して練習に打ち込んできた。この日も、左腕から繰り出す威力ある直球は魅力十分な一方で、高めに外れる明らかなボール球が多く、課題は明白。だが、それも現段階では織り込み済みだ。「投げ急いでしまって、(高めに)抜けてしまうことも多かったので、そこは修正していきたい」と反省しつつ、「長い目で見て、だんだん良くなっていけば」と先を見据える。

体重8キロ増 来年目標100キロ

 190センチの長身を生かすべく、入団から継続して体づくりに力を注いできた。体重は昨季から約8キロ増量し、90キロに到達した。「朝ご飯を結構、食べるようにしていて、米450グラムにサラダと鶏胸肉、あとは卵で、タンパク質を意識して30分ぐらいかけて食べています。練習中も捕食を取って、ウエートトレーニングをしてプロテインを飲んで、という感じです。体重だけ一気に上げすぎると、筋量がついてこないので、筋量を増やしながら体重も少しずつ増やして。今年は95キロが目標。来年100キロぐらいのイメージです」。

行動を変えてくれた先輩たちの背中

 先輩たちの行動からも刺激を受けている。アマチュア時代は、練習の中のウオーミングアップから体を動かし始めることがほとんどだったが、それでは遅いことに気づかされた。

 「やっぱり練習前の動きがみんなすごいんです。朝、ウエートルームに行けば、みんなストレッチとかコンディショニングを自分でしていて、それをルーティンにしていかないとなと思わされました。今はそれを自分もやっていて、コンディションがだいぶ良くなりました。アップの前のアップが大事だとすごい感じました。達さん、細野さんはいつも朝、ウエートルームにいますね。畔柳さんもそうで、一緒にキャッチボールをしたときにはいろいろと分かりやすいアドバイスをくれます」

大きな目標と小さな目標

 寮の部屋には、自ら購入したホワイトボードを設置した。そこには「150キロ投げる」などの大きな目標を記し、目標達成のために必要な〝小さな目標〟をいくつも、付箋に書いて貼り付けている。

寮の自室に設置した目標ボード(本人提供)

 

 「小さな目標はクリアできたら付箋を剥がして、また新しい小さな目標をつくって貼って、ということをやっています。あしたやるべきことも書いて、それをノートにも記録しています。調子が悪いときに振り返って、この目標の時には、こういうことやっていたから良かったんだと、後から振り返られるようにしています」

 支配下昇格を目指すが、勝負の時はまだ先だと自覚している。付箋の目標を一つ一つクリアしていった先に、エスコンフィールドのマウンドが待っている。

 

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