中島大嘉がメンバー入りアピール「調子はバチバチにいいっす」 水戸の恩人と再会へ
昨季途中から期限付き移籍で所属した水戸戦でのメンバー入りを目指すFW中島=撮影・西川薫
■4月8日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
J2の北海道コンサドーレ札幌は8日、札幌市内で第9節・水戸戦(12日14時キックオフ、ケーズデンキスタジアム水戸)へ向けて全体練習を行った。3月26日のルヴァン杯福島戦以来、公式戦のベンチ入りから遠ざかっているFW中島大嘉(22)がメンバー入りへ燃えている。昨年7月、期限付き移籍中の藤枝から、水戸への期限付き移籍を後押ししてくれた元札幌の〝恩人〟に成長した姿を見せるためにも、アピールを続ける。
勝ち点9で並ぶ水戸「影響、結構あります」
圧倒的な存在感は誰にも負けていない。ハーフコートで行った11対11のラストプレーを豪快なダイビングヘッドで締めくくった中島。勝ち点9で並ぶ水戸との大事な一戦へ「(調子は)ずっといいっす。ルヴァンも良かったし、バチバチにいいっすよ。でも週末に水戸戦があるからって焦って、自分が今取り組んでいる精神的に周りの評価とか気にしない、周りと比べない、という部分が乱れたら元も子もない。うまくそれをプラスに変換できるぐらいにコントロールしてやろう、と思ってます。とはいえ、やっぱりありますね。(水戸戦に対する意識は)自分の中に影響、結構あります、正直」。言葉の端々に、ピッチに立ちたい欲求がにじみ出た。

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大嘉節が炸裂「走ったら俺が一番速いだろうし」
ルヴァン杯では2-2の後半15分に、一時勝ち越しとなる今季公式戦初ゴールをヘディングで決めたが、それ以降はベンチ外が続いている。だが決して悲観的にはならない。「最近は周りの評価を気にせずに、楽しく自分がやるべきことをやろうと思っているので、あまり他と比べて、という視点では、自分のこと見てないです。でもコンディションはいいですね。もちろん向上せなあかんとこはたくさんありますけど。精神的にもいい準備できてるし、フィジカル的にも、走ったら俺が一番速いしだろうし、飛んだら俺が一番高いだろうし」。確固たる自信がある。
オファー来た瞬間に電話したら「来い」と言ってくれた
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プロ4年目の昨季、育成型期限付き移籍でJ2の藤枝でシーズンをスタートさせた。ところが、リーグ戦出場は6試合と出場機会に恵まれず、くすぶっていた。7月6日、ホームで水戸と対戦。そこには、22年から札幌で2シーズン一緒にプレーした、元札幌の道産子GK松原修平(32)の姿があった。「自分はメンバー外やったんですけど、そこで修平さんとしゃべって『いや、きついね』みたいな、水戸行きたいなみたいな話を冗談でしてて」。すると程なくして水戸からオファーが届いた。「オファー来た瞬間に修平さんに電話したら『来い』って言ってくれて」。同19日に期限付き移籍が正式に決定。「向こうでもずっと面倒見てくれてた。修平さんも最近出てなくて、いじけたLINEが来ますけど(笑)。修平さんにはすごくお世話になりました」と、移籍の舞台裏を明かしてくれた。

自分にとって特別なスタジアム「成長した姿見せたい」
水戸では13試合で4ゴールとキャリアハイ。ケーズデンキスタジアム水戸でも10月6日の清水戦で1得点。「すごく熱いサポーターが水戸にもたくさんいて、藤枝でだいぶ失墜した中島大嘉を温かく迎えてくれたし、ずっと負けてる時も、チームがうまくいってない時も、ずっと熱く、アウェーにもたくさんの人が来てくれた。そういう意味でやっぱりホーム、ケーズデンキスタジアムは、自分にとって特別なところだし、もっと水戸のサポーターのみんなに、自分のゴールで勝利を、もっと多くのものを届けたかったな、って思って半年間が終わってしまった。だからこそ、ケーズデンキスタジアムには行きたいですね。あそこで今の成長した自分の姿を見せたい」。ピッチで受けた恩は、ピッチで返す。
チャンスが来たら決める準備は絶対しとく
さらに翌週の20日にはホームで藤枝戦と因縁の対決が続く。「楽しみにしててください。どうなるか分からないですけどね。チャンスが来たら決める準備は絶対しとくけど。別にどっちでもいいか、ぐらいで。ただ、毎日いいプレーしてアピールはする」。勢いづく攻撃陣の中で、後れを取るわけにはいかない。

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