コンサドーレ
2021/12/22 14:32

《平川弘のCool Eye》 今季は駒井がMVP 

ゲームメーカーとして貴重な働きを見せた駒井

 天皇杯決勝で浦和が大分を下し、見事に優勝した。粘る相手にロスタイム内で決着をつけた。大分は準決勝の川崎戦も同様の粘りを見せて番狂わせを演じていた。それだけに延長になると嫌な雰囲気になっていたと思う。
 浦和はこれでリーグ戦では届かなかったACLへの出場権をゲットした。何ともうらやましい。札幌はJ2の長崎に足元をすくわれ、3回戦で早々に敗退した。ルヴァン杯もそうだが、天皇杯を勝ち抜くにはチームの総合力が問われる。勝ち進むと時期的に戦力外通告とかぶるため、メンタル的に厳しく、なかなかチームがひとつになれない。札幌はそういう状況でも戦えるかな?
 今季10位に終わった札幌。14勝9分け15敗と負け数が多いのが気になった。決定力不足でストレスのたまるゲームが続いたが、来季への授業料、先行投資だと思いたい。
 そんな中、シーズン通して頑張ってくれたのは駒井だ。私的には今季の札幌のMVPに推したい。理由はコンスタントに先発出場したこと。ボランチがベースだったが、シャドーやストッパー、サイドもやった。チャナティップがちょこちょこ離脱する中で、駒井のゲームメーク、ドリブルは貴重だった。
 彼がいることで柔軟にシステム、並びを変化させることができた。激しいプレス、ハードワークというチームのテーマにおいても実践してくれていた。駒井がいなかったら残留争いに巻き込まれていたかもしれない。(本紙評論家)

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい