コンサドーレ
2025/04/11 07:00

走り、戦い、つかんだ1勝。徳島戦を最低ラインに設定しよう《河合CRCの竜の眼》

 

何度も、何度も叫んでしまった

 手に汗握るゲームを制し、心の底から安堵した。5日の徳島戦は後半アディショナルタイムにDF家泉が得点を挙げ、劇的勝利を収めた。ゴールネットが揺れた瞬間、私は座席から立ち上がり何度も、何度も叫んでしまった。今季のホーム初勝利は感動的な一戦だった。

 第7節の甲府戦(0-1)で煮え切らない試合をしていただけに、誰もが「このままズルズルいってしまうのでは?」という感覚を持っていたことだろう。そんな嫌な空気を払拭してくれたのは、プレドに響いたサポーターの大声援と拍手だと素直に思う。選手の背中を押してくれたファンの声に、あらためて感謝を申し上げたい。

何度か割り切って前線に放り込むシーンが

 勝因の1つはFW陣の働きだ。攻撃時はつなぐ意識を持ちながらも、割り切って前線に放り込むシーンが何度か見られた。これまでボールを求めてサイドや最終ラインにまで顔を出していたFWバカヨコが、ピッチの真ん中に踏みとどまることで攻撃が活性化した。

 ターゲット役を担いつつ裏も狙えるバカヨコの存在があれば、バリエーションに富んだ攻撃を展開できる。コンビを組むFW白井の動き出しは抜群で、バカヨコの高さと白井の速さを兼ね備える札幌の攻撃は、常に相手の脅威となり得る。沖縄キャンプで第一選択肢だった2トップの躍動を見て、ようやく役者が揃ったと実感している。

【プレドへGO! 20日藤枝戦は北海道新聞サンクスマッチ】

 守備面は最終ラインにMF高嶺とDF西野が入ったことで、顔ぶれが変化した。フィードに優れる高嶺は、対角や相手の背後を突く長いパスを供給できる。本職のボランチではないが、左SBでの起用はオプションとして非常に魅力的であり、主戦場になる可能性を十分に秘めている。

対人に強い高嶺がこれから対応を求められることは…

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