女子ジャンプ 葛西春2位 シニアクラス自身初表彰台
■名寄ピヤシリジャンプ 21日、名寄ピヤシリシャンツェ
女子は、複合を専門種目としている葛西春香(東海大札幌高3年)が、1回目91・5メートル、2回目91メートルで2位に入った。シニアクラスの大会で初めて表彰台に上がった。男子は岩見沢市出身の渡部弘晃(30、東京美装)が初優勝を飾った。
2位が確定すると、葛西春は仲間と抱き合って喜びを爆発させた。国内組のスペシャルジャンプ選手が集まった一戦で、過去最高順位を記録。「初めての表彰台。すごくうれしい」と笑みをこぼした。
距離と飛躍で競う複合の選手。今夏は飛躍の助走姿勢を安定させる練習に力を入れてきたと言い、この日は90メートル台を2本揃え、1位とわずか1・5点差。苦手種目の成長に手応えを感じ「夏から練習してきたことが良い形で冬に移行できた。高い確率で自分のジャンプができるようになっている」とうなずいた。
刺激を受けるライバルがいる。今季のW杯女子複合で2度3位に入った双子の姉・優奈(東海大札幌高3年)だ。一足先に世界のトップを争う姉の活躍に「すごいとは思うけど悔しい。負けていられない」と対抗心をむき出しにした。
来春からは姉妹揃って早大に進学し、長野県白馬村を拠点に活動する。イタリアで開催される26年冬季五輪から正式種目に採用される可能性がある女子複合。一番のライバルと切磋琢磨し、夢舞台に向かって突き進む。
男子・渡辺冬初戦V 最長不倒94㍍
昨季国内大会3勝の渡部が1回目に最長不倒タイの94メートルを飛び、冬シーズン初戦を制した。今季は10月の全日本選手権ラージヒルで13位に終わるなど成績を残せず、W杯とコンチネンタル杯(COC)のメンバー入りを逃した。来年2月の北京五輪出場は絶望的な状況だが「年明けに(COCの)メンバーが帰ってくるので、そこで見せつけたい。国内大会で3勝以上する」と気持ちを切り替えていた。