ファイターズ
郡司裕也のサヨナラ2ランで今季初4連勝 目指すは唯一無二の存在「12球団見ても、たぶん僕しか…」

■パ・リーグ4回戦 西武0-2日本ハム(4月11日、エスコンフィールド北海道)
郡司の一発が、エスコンに詰めかけたFファンに歓喜をもたらした。延長十二回、3時間40分にも及ぶ息詰まる激闘にピリオドを打ったのが、代打・郡司裕也捕手(27)の今季第1号となるサヨナラ2ランだった。背番号30の大仕事で、チームは今季初の4連勝となった。
「意外と飛びました」
十二回2死二塁、カウント1-2。追い込まれていた郡司が4球目を振り抜くと、右方向に大飛球が舞い上がった。前進守備を敷いていた西武外野陣の頭を越えることを確信した場内から、早々に勝利を祝う歓声が上がった。その打球がライトスタンドに着弾すると、Fファンのボルテージは最高潮に達した。「前進(守備)だったので、外野の頭を越えろと思いながら走っていましたけど、意外と飛びました」と、自身の予想を超えるサヨナラアーチを放ったヒーローは、チームメートたちから手荒い祝福を笑顔で浴びた。
最終回の攻撃は、立て続けに2アウトを取られたものの、万波がフルカウントからボールを見極め四球で出塁。代走に送られた松本剛が、次の塁を陥れてくれることを、郡司は信じていた。「剛さんならたぶん走れるだろうなと。1ストライクまでにマジで走ってくれと思っていたら、走ってくれた。通じ合いました、剛さんと」。この盗塁で、西武は前進守備を選択せざるを得なくなり、郡司も、狙いを絞り込むことができた。

「一塁が空いたので、バッテリーも丁寧に来るだろう、と思い僕も丁寧に打ちに行こうと。ストレート真っ向勝負、みたいな感じでは来ないだろうと思ったので、センターから逆方向に丁寧に打ちに行った感じです」。仲間たちから受けたアシストを、勝利の瞬間へとつなげてみせた。