近藤友喜がセットプレーから一時同点弾も数的不利を覆せず「やり続けるしかないので…」
前半23分、MF近藤(右)が一時同点となるゴールを決めたが…=撮影・中川明紀
■J2第9節 水戸3-1札幌(4月12日、茨城・ケーズデンキスタジアム水戸)
今季2度目の2連勝を目指した北海道コンサドーレ札幌は勝ち点9で並ぶ水戸と対戦。0-1の前半23分に、コーナーキックのこぼれ球をMF近藤友喜(24)が右足で押し込んで同点に追いついたが、直後にDF馬場晴也(23)がファールで一発退場した。1人少なくなった札幌は前半アディショナルタイムに勝ち越しを許し、後半開始から最終ラインを4バックから5バックに変更。我慢の展開で好機が訪れるのを待ったが、逆に追加点を奪われ、1-3で敗れて連勝を逃した。
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同点のゴールから勢いに乗れず
悔しさあふれる今季2ゴール目だった。開始4分に水戸に先制され、追いかける展開で迎えた前半23分。右CKからMF田中克幸(23)の左足で蹴られたボールは追い風に乗ってゴールに向かって鋭いカーブを描いた。相手GKが寸前のところで弾いたこぼれ球が、ファーに詰めていた近藤の目の前に。「触っただけ」と右足で押し込んで同点に追いついたが、結果的に勝利につながらず。
前半23分、同点ゴールを決めるMF近藤(右から2人目)
3月15日の秋田戦は流れの中から奪った今季初ゴールで今季初勝利に貢献したが、「セットプレーから取れたのは良かったけど、勝ちにつながっていないので、そこまで価値はないかな」。勝ち点3を失った方がショックは大きかった。
試合序盤の失点に苦言「ああいうのは本当に…」
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風速5メートルを超える風にも翻弄された。コイントスで風上の陣地を取った札幌だったが、パスが長過ぎてつながらなかったり、浮き球のルーズボールの目測を誤るなどミスを多発。前半4分には左サイドから攻め込まれ、先制点を献上した。「いつも入りが悪い中で、風上を取って入りから行こうって話してた中での失点だったので、ああいうのは本当になくさないといけない」と厳しい表情を浮かべた。
馬場が退場して10人に
さらに前節・徳島戦に続いて場が荒れたゲームになったが、近藤は冷静にプレーを続けた。同点弾の直後に、DF馬場が危険なタックルで一発退場。1人少なくなった上に、前半から水戸の外国人選手と小競り合いを繰り返していたFWバカヨコ(29)がイエローカードをもらって同33分に交代。「人が少なくなった分、本当にハードワークしないと」と、4-4-1の1トップに入り積極的に動き回った。
エリア際で倒されるもノーファール
前半37分には、自陣からのロングパスをうまく前方へトラップ。マークについた選手を引き連れたまま、スピードを生かして一気にペナルティーエリア(PA)右隅からドリブルで侵入しようとしたが、ライン際で相手GKの激しいタックルを右足首付近に受け、ピッチに倒れこんだ。PKかと思われたが、判定はノーファウル。「向こうがボールを先に触っていたので、ノーファールだと思います」と、痛みを押し殺し、その後もプレーを続行した。
前半37分、MF近藤(手前左)がペナルティーエリア内に侵入しようとしたところで水戸のGK西川(右)のタックルを受ける
前半を1-1で折り返していたら…
1点を追いかける後半は、3-5-1の1トップに入り、同14分にMFスパチョーク(26)と交代してピッチを後にするまで、勝利を求めて走り続けた。試合に勝てば今季2度目の2連勝で一気にジャンプアップする可能性があったが、勝ち点は9のまま。
「本当に入りの失点が多いし、気をつけろって言ってる中で、ああいう軽いディフェンスからの守備。2点目も、1人少なくなった中で1-1で折り返していれば全然問題ないところを、ああいうロングボール1本だけでやられてしまうっていうのは、勝てないチームなのかな」
ただ、下を向いていても仕方がない。「やり続けるしかないので、またオフを挟んで良いトレーニングができれば」。失った勝ち点はいくら悔やんでも返ってこない。その悔しさを、次節にぶつけるだけだ。
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■前半23分に右コーナーキックから一時同点のゴールを演出したMF田中克幸(23)
「狙い通りのキックだった。相手GKも小さかったので、風に乗せてしまえば何か事故が起きると思った。僕のゴールと言っても良いですね」