岩佐逆転で2連覇 吉田杯ジャンプ
逆転で今シーズン国内初勝利を飾った岩佐
■吉田杯ジャンプ 22日、名寄ピヤシリシャンツェ
男子は、1回目96メートルで2位につけた岩佐勇研(22、東京美装)が2回目に最長不倒の97・5メートルを飛び逆転。256点で大会2連覇を達成した。女子は、前日の名寄ピヤシリジャンプで2位に入った葛西春香(東海大札幌高3年)が初優勝を飾った。
2回目最長不倒
岩佐が今季国内大会初勝利を手にした。昨季2勝を挙げた得意の名寄で大会2連覇を達成し「自分の良いジャンプを発揮すれば優勝できると思っていた」と振り返った。
1回目トップの渡部弘晃(30、東京美装)と、わずか0・5点差で迎えた2回目。「プレッシャーのかからない位置だったので、シンプルに考えて飛べた」と最長不倒の97・5メートル。飛型点も全体トップの55点をマークし、逆転Vを果たした。
昨シーズン途中からW杯に参戦。34位が最高成績だったが「(海外の)大きな台を経験して長すぎる板は抵抗になることが分かった」と収穫もあった。その経験を生かし、今季からスキー板の長さを2センチ短くするなど道具を改良。「フォームにゆとりを持てるようになった。距離にもつながってきている」と手応えを口にした。
姉の岩佐明香(25、大林組、札日大高出)はW杯を転戦中。北京五輪の代表を争っており、岩佐は「次は(自分も)しっかり五輪を目指せるようにやっていきたい」。夢は姉弟揃っての五輪出場だ。イタリア開催の26年大会を見据え、着実にレベルアップを図る。(島山知房)
■葛西シニア初V
シニアの大会で初めてトップ3に入った前日の勢いのまま、葛西が一気に表彰台の頂点まで駆け上がった。1回目でトップに立つと、2回目も94・5メートルで高得点をマーク。安定した飛躍で首位の座を守りきった。本職は飛躍と距離で競う複合の選手。今季はジュニア世界選手権(来年3月、ポーランド)が最大目標で「メダルを獲得する」と力を込めた。