田中宏武が藤枝戦に抱く特別な感情「ピッチで魅せるのが一番。しっかり勝って成長を見せたい」
かつて在籍した藤枝との一戦へ向けて闘志を燃やすMF田中宏=撮影・宮西雄太郎
■4月17日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は17日、札幌市内で第10節・藤枝戦(20日、プレド)へ向けて全体練習を行った。MF田中宏武(26)は、2023年に在籍した古巣との一戦へ「成長を見せたい」と気合十分。期待のドリブラーは、恩返しの瞬間を待ち望んでいる。
【4月20日藤枝戦は「北海道新聞サンクスマッチ」】
地元愛の強い地で「濃い経験できた」
クールな表情の裏に、熱い思いを秘める。「半年でしたけど濃い経験ができた。すごく思い入れがあります」。かつて期限付き移籍で所属した相手との対戦に、いつもと違う感情を抱いている。
サッカー王国と呼ばれて久しい静岡県は、町と生活の中にサッカー文化が根付く。藤枝で暮らした日々を振り返り「静岡には他にもエスパルスやジュビロがある中で、藤枝を応援していて地元愛を感じる。とても温かい町で、たくさん声を掛けてくれるし優しい。そんな雰囲気のチームでした」と、特有の空気を懐かしんだ。

札幌と似ている超攻撃的なサッカー
相手を圧倒する攻撃的サッカーを旗印とする札幌と同じく、藤枝の目指すスタイルも超攻撃的だ。独自のコンセプトを知る男は「守って、守って1点取って勝つサッカーではない。2点、3点とどんどん取りに行って、観衆を魅了するサッカーをやろうとしている。プレーの仕組みは違うけど、考え方はすごく似ているかな」と警戒心を強める。
守備強化に重点「行けと言われたポジションでプレーするのがプロ」
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切れ味鋭いドリブルを武器に、違いを生み出せる。攻撃力に長ける田中宏は今、選手としてステップアップするために守備強化に重点を置く。弱点を克服できれば、天性のオフェンス能力はさらに輝く。そう信じて、日常の練習に全力を注ぎ込む。
「守備が課題と言われているので、向き合って克服しないといけない。監督に行けと言われたポジションでプレーするのがプロ。守備ができるようになれば武器をもっと前面に出せて、選手としてもう1個上にいける」

26歳の誕プレはこれから選びます
成長途中のドリブラーは、今月15日に26歳の誕生日を迎えた。当日はオフと重なったため、仲間たちは別日に祝福の場を設けてくれたという。
「(西野)奨太や馬場とご飯へ一緒に行きました。個別に、何回かやってもらってます。プレゼントはこれから選びます。『これ、ちょうだい』ってリクエストしようと考えてます(笑)」
真剣な眼差しで
茶目っ気たっぷりな笑顔も、サッカーに話題が移ればガラリと変わる。藤枝戦への意気込みを問われた田中宏は、真剣な眼差しで「ピッチで魅せるのが一番。しっかり勝って、藤枝の方々に成長を見せたい」と言い切った。サイドを制する背番号30が、沈む札幌に光をもたらす。

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