伊藤大海が22日楽天戦に先発 翌日に来日初登板する古林睿煬へ「いい流れでつなげたい」 宝刀・スライダーも伝授
22日の楽天戦に先発する伊藤(左)がマウンドでの投球練習を終えた古林睿煬と会話を交わす=撮影・中田愛沙美
■4月21日、エスコンフィールド北海道
本拠地開幕戦以来の登板
日本ハムの伊藤大海投手(27)が、22日の楽天戦(エスコンフィールド北海道)に先発する。21日は本拠地のマウンドで投球練習を行うなど調整し、「いい感じっす」と自信をのぞかせた。
エスコンフィールド北海道での登板は、本拠地開幕戦を託された4月1日のソフトバンク戦以来となる。5回を投げて9安打5失点で黒星を喫しているだけに「まだいいピッチングしていないので、しっかりやりたいです」と腕をぶす。
前回対戦は自己最多13K完投勝利
楽天相手には8日の対戦で、自己最多の13三振を奪い、完投勝利を挙げた。「その時とまた状態も違うと思いますし、小さくまとまらないようにというか、ある程度、大胆さを持って、攻めの投球をできたらなと思います」。
前回登板15日のロッテ戦は、味方の援護にも恵まれ、7回3失点で2勝目をマーク。順調に白星を重ねているが、満足はしていない。「ずっと先制点を取られている。(一回、ポランコに)ホームランを打たれていたので、ちょっとクオリティー(スタート)とはいえない内容」と気を引き締める。

〝弟分〟金村が2度目の完封勝利
前日20日のオリックス戦では開幕投手を務めた〝弟分〟の金村が、今季2度目の完封勝利をマーク。「負けていられないですし、僕もしっかり長いイニングを投げないとなって思います」。開幕から週頭の火曜日を託されており、先発の柱として自覚をのぞかせた。
23日の楽天戦で来日初登板を果たす古林睿煬にも、いい形でつなぎたい。「気持ち良く、変なプレッシャーなく。チームが連勝しているので、明日負けたとてですけど、どっちにしてもいい流れでつなげたいですね」。
伝授したスライダーで伊藤自身は…(笑) 「その後、どう?」
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台湾プロ野球で昨季MVPに輝いた新加入の右腕とは、徐々に交流を深めている。「そんなアドバイスなんて」と謙遜しつつも「しゃべることが多いですね。この前もスライダーの話をちょっとしながら」。古林が1軍に合流した15日のロッテ戦(ZOZOマリン)では、伊藤の武器・スライダーについて質問された。
「教えた後にスライダーをホームラン打たれた(笑)」とまさかのオチもついたが、「オレ(の投げ方)はこうだよ」とレクチャー。この日は古林がマウンドでピッチング練習を行った後、通訳を交えて会話を交わす場面があった。「その後、スライダーどう? みたいな話を。今日は普通にいい球を投げていた」。
通訳(左)を介して会話する伊藤(中央)と古林睿煬
伊藤もほれ込む理想のストレート
〝火球男〟の異名を持つだけに、最大の武器はストレート。伊藤も日本での活躍に太鼓判を押す。「マジで真っすぐがいいっす。質ももちろん速いですし、速いだけではない感じがある。理想の真っすぐ。先発ピッチャーらしい。空振りはめちゃくちゃ取れると思います。空振りも取れるし、ファウルも取れるし、うらやましいですね」。
3月18日に行われた巨人とのオープン戦で登板した古林睿煬
ドラ1・柴田の動画もチェック
この日の練習前には、2軍戦で3者連続三振と〝鮮烈デビュー〟を飾ったドラフト1位・柴田の動画もチェック。「めっちゃいいですね。真っすぐもいいなと思いましたけど、スラもいいなと思いました。コントロールがいいですよね。楽しみですね」。若い選手の躍動に「居場所がなくなってきたのでそろそろ(笑)。ちょっとやらかしたらすぐ(ローテーションを)弾かれそう」と刺激を受ける。
昨季投手2冠に輝いた伊藤は、後輩たちにとって憧れの存在。エースのピッチングで、デビュー戦を迎える古林に〝勝利のバトン〟を渡す。