《岩本勉のガン流F論》分業制が当たり前の今だからこそ、伊藤に期待したい
■パ・リーグ4回戦 楽天4-2日本ハム(4月22日、エスコンフィールド北海道)
100球理論、いいかげんにせえ!
ピッチャー出身の岩本から言わせてもらいたい。100球で当たり前のようにマウンドを降りてしまっているようでは勝ち星は逃げていってしまう。伊藤のことに他ならない。言い換えれば、先発ピッチャーの100球理論、いいかげんにせえ!
ガッカリした投手交代
7回を投げて105球。5安打1失点の内容で交代した。負傷などアクシデントがあったならば別だ。そうでないなら、八回のマウンドに立ってほしかった。相手は3番からの打順。せめて3番の浅村、4番のフランコには投げてもらいたかった。交代が告げられた時、私はガッカリした。
いいピッチャーに変わりない杉浦だが…
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杉浦はいい投手に変わりない。ただ、彼の持ち味はスピンの効いたコーナーへのライン出し(投げ分け)。これこそ、伊藤と同じタイプなのだ。こんな怖い継投策はない。出力は現在、伊藤の方が強い。となれば、杉浦の魅力が半減、輝きにくいマウンドとなってしまった。しかもこの日の伊藤は調子と結果がマッチしていた。まさかの内野安打から始まった五回に1点こそ失ったものの、大崩れもせず、試合をつくった。七回、スピードガンの表示も決して落ちていなかった。
理想は右のサイドハンド
2番手で杉浦がコールされた瞬間、私は放送席で、今回の逆転シーンがあり得ると言わざるを得なかった。そして、行かせるんだったら、伊藤とタイプの違う生田目、もしくは左の河野、宮西の方が良いとも口にした。浅村、フランコと続く右の強打者。理想は右のサイドハンドなのだが…
ダルビッシュのように八、九回のマウンドへ
時代は変わり、投手起用は分業制が当たり前となった。そんな今だからこそ、伊藤に期待したい。中6日という登板間隔をもらっている。当たり前のように八回、九回のマウンドに上がる姿が見たい。あなたが憧れるダルビッシュは日本ハム時代、簡単に100球でマウンドを降りていただろうか。エースだからこそ、優れた能力を有しているからこそ、強く言いたい。ベンチにそういった選択をさせる投手になっていってほしい。