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2025/04/24 07:30 NEW

【’25ドラフト道産子有望株】④北海学園大の146キロエース左腕・木村駿太 ライバルの背中追う

北海学園大のエース左腕・木村駿太=撮影・西川薫

高校時代は無名も大学で球速14キロアップ

 今秋のプロ野球ドラフト会議で指名が期待される選手を先取りする「’25ドラフト道産子有望株」。第4回は札幌6大学通算10勝を誇る北海学園大のエース左腕・木村駿太(4年)。札幌国際情報高時代は無名だったが、大学3年間で球速が14キロもアップ。セ・パ5球団が注目する存在に成長した。

まだ立てていない神宮球場のマウンド

 野球人生初の全国の舞台へ、いよいよラストイヤーが幕を開ける。過去3年間、神宮切符を逃し続けてきただけに「学生野球も終わるので、最後は絶対優勝したいし、自分が先発した試合は、とにかく1人で投げ切れるように頑張りたい。自分は全国大会を経験したことがないので、大学生として神宮で1度投げてみたい」。3月末の巨人と西武の3軍とのオープン戦では、合計5回を投げ無失点。卒業後の進路は「このリーグ戦次第で決まってくる」。5月1日に開幕する春季1部リーグ戦は、左腕一本で自らの将来を切り開く覚悟だ。

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 チームには工藤、高谷と150キロを超える速球派がいるが、島崎圭介監督(53)は「エースは木村」と断言する。理由は「フォームはそんなにいじるところはなかったので、体に力がついた分、球速に反映されている。コンスタントに良いところが、やはりエースにふさわしい。練習態度も行動も発言も、常に安定している」と全幅の信頼を寄せている。

 木村は3年間で12試合に先発して完封が3試合。通算防御率は1.30。奪三振率は10.58をマークする。「自分は実戦で球速を求めて投げると、あまり良くないと感じている。気がついたら(球速が)出ていた、ぐらいの感覚で、球速以外の部分を考えて投げた方が自分は結果がついてくる。コントロールと配球。相手が待っていないタイミングで、球種を選んで抑えるのが自分のスタイル。防御率は一番大事にしている。結局、フォアボールとかヒットを打たれても、点を取られなければ試合には勝てる」。球速が遅かった高校時代に生き残るために編み出した投球で、アウトを一つずつ積み重ねる。

本人も島崎監督も想像できなかった(投球動画あり)

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