【プレーバック】J2第11節 大宮1-0札幌

■4月25日、埼玉・NACK5スタジアム大宮
決定機逃して今季5度目の完封負け
北海道コンサドーレ札幌はRB大宮アルディージャとアウェーで対戦し、0-1で今季5度目の完封負けを喫した。リーグ2位の大宮を相手に17位・札幌は真っ向勝負。FWアマドゥ・バカヨコ(29)を中心に前からプレスを仕掛け、今季初先発でボランチに入ったMF宮澤裕樹(35)や2トップ右のMF田中克幸(23)が少し下がりながらバランスを取り、攻撃の機会をうかがった。
前半は一進一退の攻防が続き、互いに好機をつくってミドルシュートなどでゴールを脅かしたが、決定機までには至らず。0-0で後半へ折り返した。ハーフタイムには木戸柊摩(22)と代わってMF荒野拓馬(32)が2試合連続途中出場。すると後半は見違えるようにボールの流れが良くなり攻撃にテンポが出てくる。
後半8分、DF髙尾瑠(28)が右サイドでボールを奪って1人2人とかわし、前線に走り込んだフリーのMF近藤友喜(24)へパス。そこから右クロスを送り、ファーサイドのMFスパチョーク(26)が切り返して右足シュート。惜しくも相手GKに阻まれたが、守備網を崩すアイデアや形が徐々に相手を上回ってきた。
札幌がボールを持つ時間は長くなり、主導権を握り始めると、同14分には宮澤に代えてMF深井一希(30)を投入。これまで札幌の中盤を支えてきた道産子MFたちが躍動し、大宮を少しずつ追い込んでいった。
しかし同22分、落とし穴が待っていた。相手GKのロングボールからFW杉本のポストプレーでつながれ、一気に速攻を食らうと、左サイドからクロスが上がり、そのこぼれ球も拾われて逆サイドからもクロスを入れられてしまった。そのボールを大外にいたFW藤井にダイレクトボレーでミートされ、無情にも先制点を決められてしまった。
それでも札幌ペースは変わらず。同31分にはDF家泉怜依(25)の縦パスから途中出場のFW白井陽斗(25)が田中克とワンツーパスを繰り返して前線に抜け出し、右からグラウンダークロス。そこに途中出場のMF長谷川竜也(31)が走り込み、絶好の得点機を迎えたが、ここは大きく外してしまう。
同41分にはDF西野奨太(20)に代えてFW金健熙(30)を入れ、バカヨコとの強力2トップに。さらに攻勢を強めたが、ホームの大宮もGK笠原を中心とした堅い守りで防いでいく。
最後は同アディショナルタイム5分の速攻から髙尾が右サイドを駆け上がり、上げた右クロスにパワープレーで前線にいた家泉が強烈ヘッドで合わせたが、無情にもGK正面。何度ゴールに迫っても札幌は得点できず、1点を守りきられて完封負けに。順位は他チームが得失点差で下回り、16位に押し上がった。
■左サイドバックで先発したMF高嶺朋樹主将(27)
「前半はなんとか耐えて、後半の相手のチャンスはやられた1本くらいだった。あそこは(左右のサイドに)振られた形になったけど、もう1歩、自分は寄せられたかなと思います。ファーのコースを切りながら、プレッシャーを掛けることができればベストだった。ふんわりしたボールで相手がトラップする可能性も感じながら、プレッシャーを掛けた。もう1歩寄せて、入れ替わっても後ろにカバーがいるっていう状態にしても良かった。自分達もJ1でやっていたチーム。個の能力は負けてないと思う。前半は後手に回ったけど、後半は自分たちのペースで試合を進めた。その中で、もう少しゴール前のクオリティーを追求しないといけない。怖いチームになっていかないといけない。(次節からの3連戦は)勝ち点9を取れるように準備したい」
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