《大宮戦後》評論家や解説者は可能性が何%あるかの話をする。僕たちは…
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■J2第11節 大宮1-0札幌(4月25日、埼玉・NACK5スタジアム大宮)
―試合を振り返って
「たくさんの(札幌)サポーターの方がNACK5をホームにしてくださり、選手たちを奮い立たせていただきました。それに結果で応えられず悔しく思っています。選手はよく戦いました。サポーターの声を聞いて最後まで足を動かして戦う姿勢を見せたので、きょうの結果は致し方ないと思っています」
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―木戸をスタメンに抜てきした経緯とパフォーマンスの評価を
「青木が体調不良だったので、そこに誰かを入れないといけない。今のやり方に一番フィットできるのが木戸。練習もさせてましたので、自然の流れでそのまま入れました。評価はまだまだだなと思います。その辺は彼にもしっかり伝えて、より良くなってほしい。特に前節から取り組んでいるのは特殊なやり方なので。青木ありきで彼の指示によって動いているところがあった。そのまま当てはめた前半は、あまりうまくいかなかった。僕の反省点です。準備の時間があったので、もう少しうまく伝えられたかな? と思います。後半は彼を外したからというよりも、やり方を変えてリズムをつかめた。前半のうちに彼自身は、プレッシャーの中でも自分のプレーを出せるようになってほしい。その期待を込めて彼を開幕から使っていますので、これを機に成長してほしいと思います」
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―後半にペースを取り戻した要因は
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「攻守共に相手のやり方に対して、有効だろうという点について、前半の途中で見極めていました。それをハーフタイムまでは修正せずに耐えてもらいました。ハーフタイムに修正して良くなって、その後に相手も修正して対応してきましたけど、後半は全般的に狙った展開になりました。ただ、その時間(後半22分)に失点して勝ちきられるのは僕たちの甘さ。もう少し分析して共有して次に進みたい。いずれにしても試合の進め方自体は、これまでのうちにはなかった形。苦しい時間を我慢してリズムをつかんでチャンスつくりだすことはできた。一つの成長と言えます」
―失点シーンの評価を
「失点するときは、します。そんなに大きな問題があったとは捉えてません。後半はリスクを負っての守備にしました。そこで杉本に収められてしまったところは分析しないといけない。前掛かりにしたところでひっくり返されたのは大宮さんの力。いくつか守れたシーンはあった気はしますが、ミスがなければサッカーは面白くない。90分の中でよく戦ったと思います。後半は失点シーンと最後の時間(後半45分)ぐらいしかピンチを与えなかった。自分達が相手を押し込んでフットボールをすることはできたので、あまり選手たちを責めるつもりはないです」
―宮澤が今季初先発
「まだコンディションがベストではないですが、離脱者が何人か出たので少し早めにスタメンで出てもらった。彼がいることで、できることがたくさんある。ゲームコントロールの面では青木もいなかったので宮澤に頼らなければいけない状況でした。期待に応えてくれて0-0で60分までプレーしたのは、さすがだなと思いました」
―敗戦が7つに。昨季昇格した横浜FCは6敗、清水は8敗だった。数字をどう捉える
「それはそうかもしれないですが、そうではないかもしれない。僕たち現場の人間は可能性がある限り取り組んでいくだけ。選手たちにも言っていますが、評論家や解説者は可能性が何%あるかの話をする。僕たちは可能性があるかないか、しか話をする必要がない。可能性がある限りチャレンジするし、なくなれば次のチャレンジをする。それだけの話です」
―選手と監督の関係だった大宮の長澤監督と対戦
「非常に楽しみにしていました。言い方は監督としてどうかと思うので、言葉が難しい。テツさん(長澤監督)と僕の対戦という感覚ではないですが、(きょうの)サッカーの中では大宮が前半にリズムつかんで、僕たちが修正してリズムをつかんで、それにテツさんも対応してくることを楽しめた試合ではありました。お互いのチームの良さが出た試合だと思います。テツさんとの対戦は初めてでしたが、これからも何度も対戦させてもらえたら良いなと感じました。僕にとって恩師と言える存在。監督をやる上で。テツさんであればどうするか? というのは、僕の一つのヒントになることが多い。そういう監督に、きょうは敗れてしまった。選手たちはよく戦ってくれたので、僕の力不足と思います」