《鶴岡慎也のツルのひと声》起爆剤が必要だ。2軍で存在感を示しているあのプレーヤーを上げるべき
■パ・リーグ3回戦 ロッテ2-1日本ハム(4月25日、エスコンフィールド北海道)
理想は1-0での勝利
結果論ではあるが、やってはいけないミスというものが存在する。まずは先発の北山だ。相手先発・ボスの出来を見れば、1-0で勝ちたいゲームだった。そこに来て、浅間の先頭打者弾で先制した直後の二回。ポランコに浴びた同点弾は痛かった。
絶対に避けたかった投げミス
2死走者なしで打席に迎えたのは一発のある外国人助っ人。このシーン、やっちゃいけないのはホームランを打たれることだ。田宮の構えはインコース直球。それがシュート回転し、外角へ。ポランコが一番、手が届くポイントに投げてしまった。内角攻めは悪くない。ダメだったのは投げミス。インコースに厳しく―とった意識があったなら、結果的に四球を出しても仕方ない。
将来のエース候補だからこその苦言
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7回2失点。先発投手としては合格だろう。ただ、北山はエースになっていける存在。これから大事な連戦の1発目、2発目を任されていくピッチャーだ。だからこそ、もう一つ、いや、もっと上のレベルを目指してもらいたいのだ。
明暗を分けたバント
もう一つの大きなミスはバント失敗。これが明暗を分けた。1-1の七回、無死一塁で1番の浅間が送ることができずに空振り三振に倒れた。その後、2死満塁まで攻め立てたのだが、無得点に終わった。一方のロッテは八回1死一、三塁で寺地が1発でセーフティースクイズを決めた。
今季、ここまで犠打は「0」。チームとして機会自体が少ないのはあるが、接戦になればなるほど、やはりバントなど細かいプレーが勝敗を分ける。選手個々も、チームとしても再認識したはずだ。
今こそ有薗を昇格させるべき
流れが悪い今だからこそ、起爆剤が必要だ。うってつけのプレーヤーがいる。有薗だ。この日もイースタン・リーグで本塁打を放ち、打撃成績はここまでで打率.289の7本塁打、17打点。7ホーマーはイースタン、ウエスタンを通じて単独トップだ。まさに絶好のタイミング。今こそ、1軍に昇格させるべきだ。浅間も一回の本塁打といい、良さが出ている。体の状態がいいうちは1番に固定するのも手だろう。
混戦のパ・リーグ
パ・リーグは文字通りの混戦だ。交流戦まではそれぞれ一進一退が続くだろう。目の前のカード勝ち越しを狙いながら、しっかりと勝率5割以上をキープしていかなければいけない。