北山亘基 7回2失点の好投も決勝点につながった悪送球を悔やむ 「ちょっと迷いが…」
七回1死一、三塁、ロッテ・寺地のセーフティスクイズで失点した北山=撮影・小田岳史
■パ・リーグ3回戦 ロッテ2-1日本ハム(4月25日、エスコンフィールド北海道)
手痛いミスが響いて今季初黒星
日本ハムの北山亘基投手(26)が六回まで2安打のソロ本塁打での1失点のみに抑える好投を披露した。
だが、七回に自身の悪送球でピンチを招くと、最後はセーフティースクイズで決勝点を献上。無安打で奪われた1点が最後まで響き、今季1敗目(2勝)を喫した。
ピッチングには一定の手応え
この試合の前までで、今季はエスコン10戦で2勝8敗の4連敗中。本拠地で苦しい戦いが続いていた。その悪い流れを食い止めるべくマウンドで躍動。六回までに3度の3球三振を含む、6奪三振をマークするなど、最少失点に食い止めてゲームをつくった。
「ピッチング自体の内容は、試合を七回まで、ある程度つくれたので良かったかなと。良いリズムで投げられましたし、前回の課題も、自分なりに克服できた部分もあった。そこは一つ収穫」。手応えを感じることができた一戦となった。
六回2死一塁、ロッテ・ソトから三振を奪い、ほえる北山=撮影・岩崎勝
やはり、あのシーンを猛省
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それだけに「一番は七回のゲッツー(を取れなかったこと)」と、自身の悪送球でピンチを拡大してしまった場面に、悔しさをにじませた。1死後にポランコから、この日7個目の三振を奪取。だが、田宮の後逸で、振り逃げでの出塁を許してしまった。「しっかりと断つべきところ」と気合を入れて、続く高部を高いバウンドのピッチャーゴロに打ち取ったものの、北山の心理状態に微妙な揺れが生じてしまった。
「バッターが(足がある)高部さんで、ランナーがポランコと、事前に頭に入っていた中で、打球が(高く)上がったピッチャーゴロだったので、ちょっと迷いがあって。自分の中では1つ(アウトを取りに)いこうかなと思いつつ、守備陣からの声かけは2つ(1ー4-3の併殺)いける声かけだったので、ちょっとそこで焦ってしまって」
七回1死一塁、ロッテ・高部の打球を捕り、二塁へ悪送球する北山
「あれがすべてだと思う」
ダブルプレーを狙った二塁への送球が高くなってしまい、ボールは奈良間のグラブをはじいて外野を転々。ポランコに三進を許すと、続く寺地にセーフティースクイズを決められて、次の1点をロッテに渡すこととなってしまった。
「あれがすべてだと思うので、そういうシチュエーションを見据えて今後、練習していけたら」。二度と同じ轍(てつ)を踏まぬよう、この日の出来事を教訓として胸に刻み、今後の成長への糧とすることを誓った。
七回1死一塁、併殺を狙った北山の二塁への送球がそれ、ボールは奈良間(中央)のグラブをはじく
安定感抜群の防御率1.11
終わってみれば7回107球を投げて2安打7奪三振の2失点(自責1)。この結果に「全体的に全部、完璧というわけではないですけど、ピッチングとしては、かなりまとまりのある、今年の中では比較的良い方だったと思う。登板を重ねるたびにイニングも伸びてきていますし、そういう面では収穫があったのではないかなと思う」と一定の評価を口にする。
「次回登板に向けてしっかりやっていきたいです」。今季ここまで4試合で24回⅓を投げて自責点はわずかに3。抜群の安定感を誇る。次回のマウンドこそ、チームに勝利をもたらしてみせる。
