今季初先発の宮澤裕樹 緊急事態で持ち味発揮「熱い声援と期待に応えたかった」
前半、パスを出すMF宮澤(左)=撮影・金田翔
■J2第11節 大宮1-0札幌(4月25日、埼玉・NACK5スタジアム大宮)
チームに落ち着きもたらす
北海道コンサドーレ札幌は25日、敵地で大宮と対戦し0-1で敗れた。ボランチで今季初先発したMF宮澤裕樹(35)は、後半14分までピッチに立って攻守に奮闘。経験豊富な背番号10が巧みに試合をコントロールし、チームに落ち着きをもたらした。
後半、こぼれ球に反応するMF宮澤(右)
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後半は何度も相手ゴールに迫る
リーグ2位の大宮を相手に互角の勝負を演じた。選手たちは激しく、泥臭く最後まで戦い抜いた。大宮の猛攻に耐えた前半を終え、札幌はハーフタイムに戦術を修正。攻勢を仕掛けた後半は、相手ゴールに何度も迫った。
「後半は守備の形を変えました。僕が下がるのでなく4-4-2で構えてマンツーマン気味で付いていった。その変化があって後半の立ち上がりに流れが来て、自分達の時間ができた。そのゴールに迫る時間帯に仕留めたかった」
急造コンビで臨むも難なくプレー 「柊摩は攻撃の違いを出せる選手」
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緊急事態にも慌てない。沈着冷静なベテランは、慣れない組み合わせでも本領を発揮した。週初めの練習からコンビを組んで連係を深めていた青木が、試合前日に体調不良を起こし欠場を余儀なくされた。木戸との急造コンビで臨む一戦となったが、いつもと変わらぬ気の利いたプレーで周囲の特長を引き出した。
「僕がスタートから入るのが珍しいので、そういう(難しい)感覚はなかった。僕は相手に合わせるタイプで役割は変わらない。(木戸)柊摩は攻撃の違いを出せる選手なので、うまく生かすことを考えていました」
岩政監督も厚い信頼「さすがです」
奮闘する背番号10の姿を見届けた岩政監督は「まだコンディションがベストではないですが、離脱者が何人か出たのでスタメンで出てもらった。青木がいないのでゲームコントロールの面は、宮澤に頼らなければいけない状況だった。期待に応えてくれて0-0のまま60分までプレーしたのは、さすがです」と厚い信頼を口にした。
前半、チームを鼓舞するMF宮澤(右)
上位との4連戦 次は笑って終える
勝ち星を重ねれば、大きなジャンプアップが狙える上位チームとの4連戦。敵地に詰めかけたサポーターに勝利を届けられないことが、何よりも悔しかった。
宮澤は「熱い声援と期待に応えたかったけど、結果的に悔しい思いをさせてしまった。すぐ試合がある。そこで皆さんを喜ばせるチャンスが巡ってくるので、ホームでしっかり勝ち点3を取りたい。笑顔で帰ってもらえるように頑張ります」。札幌を愛するバンディエラの目は、前だけを見据えている。
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