F伊藤大海の母校・北洋大が本年度限りで休部へ【道6大学野球】
北洋大硬式野球部の大滝監督(中央)は、本年度限りで休部することを明かした=撮影・西川薫
■道6大学野球春季リーグ戦 第1節第1日(26日、苫小牧・とましんスタジアム)
北洋大1-0道教大旭川
将来的に札幌学生野球連盟との地区再編も
北海道学生野球1部春季リーグが開幕。開幕戦を延長戦の末に制した北洋大が、本年度限りで休部する。昨秋限りで北見工大が撤退したばかりで、2部は室蘭工大と帯広畜産大の2校のみ。さらに1部の旭川市立大も今年の4年生が引退すると部員が5人しかいなくなる硬式野球部存続の危機。関係者によると、将来的に札幌学生野球連盟との地区再編が進む可能性があるという。
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前身の苫小牧駒沢大時代に、全日本選手権に2度出場。2020年秋、ドラフト1位で日本ハムから指名された伊藤大海投手(27)を生んだ強豪大関係者に、衝撃が走った。今年の部員14人中、4年生が10人。すでに1年生の勧誘は停止しており、0人だ。
大滝監督も無念の表情「本当に悔しいですが…」
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1999年の創部から監督、総監督として長年指揮を執ってきた大滝敏之監督(70)は「本年度で最後になる。選手を取っていないのと、大学の方針もありますので。学生数の減少で本当に悔しいですが、なんとかこの14人で二刀流しながら、みんなで一致団結してがんばりたい」と無念の表情を浮かべた。高校野球で活躍する同じ学校法人の北海道栄高も、早ければ今年の9月に白老町から苫小牧市内の北洋大敷地内に移転する話が持ち上がるなど、野球部全体を取り巻く環境は厳しい状態が続いていた。
ピンチの場面でマウンドに向かった大滝監督(右から2人目)
深井主将「見返してやろう、という気持ち」
昨秋のリーグ戦終了後、選手には個別に休部を伝える面接をした。0-0の延長十回2死三塁から左中間へ決勝打を放った深井聡輔捕手(4年)は、休部前最後の主将だ。「自分たちは野球をやりにこの大学に来ているので、動揺はありました。なんでだよって」。ただ、退部者は一人も出なかったという。「全員で大学の経営陣を見返してやろう、という気持ちです。人数が少なく、ほかの大学より戦力も劣ってしまうと思う。それでも全員が役割を持って食らいついていけたら」。全力でラストシーズンを駆け抜ける。