木戸柊摩 敗戦を成長の原動力に「落ち込んでいたら、そこまでの選手になってしまう」
2試合連続のスタメン出場を狙うMF木戸(右)=撮影・宮西雄太郎
■4月27日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は27日、札幌市内で第12節・長崎戦(29日、プレド)へ向けて札幌市内で全体練習を行った。前節の大宮戦に先発出場したMF木戸柊摩(22)は、ミニゲームでゴールを挙げるなどキレのある動きを披露。2試合連続スタメンへ猛アピールした。
前節大宮戦はボランチとして前半無失点に貢献
悔しさ募る敗戦を、成長の原動力にする。体調不良の青木に代わって抜てきされた大宮戦は、ボランチで45分間プレー。体を張った守備で貢献し、前半を0ー0で耐え抜いた。
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チームの緊急事態で巡ってきた出場機会。献身的な姿勢で相手の猛攻をしのいだが、持ち味の攻撃力は発揮されなかった。「大宮は上手いチームで苦しい時間が続いた。前半を0-0で終われたのはプラス要素だけど、僕は攻撃のスイッチを入れたかった。なかなか自分たちの時間をつくれなかったことが悔しい」と、ゲームを振り返った。

全体練習後にマンツーマン指導
浮かび上がった課題は、すぐに克服してみせる。この日の全体練習後に木戸は、岩政監督からデモンストレーションを交えたマンツーマン指導を受けた。
伸びしろたっぷりの22歳はスポンジのように吸収力が高く、指揮官の教えを即座にかみ砕き、自分の言葉で説明した。
指揮官に指摘された課題はボールの○○○
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「細かいところですが、自分のボールの受け方についてです。ボールホルダーに対して真っすぐ受けると相手につかまりやすい。(ポジションが)真ん中の選手は少し角度を付けたりするのが大事。『それを習慣にできるように』と大樹さんに話をしてもらいました」
攻守一体を掲げるクラブにおいて、優れたユーティリティー性を持つ木戸はキープレーヤーとなり得る存在だ。開幕スタメンを勝ち取ったルーキーイヤーは、ここまでリーグ戦8試合に出場。延長戦となったルヴァン杯は120分を戦い抜くなど、1試合1プレーを血肉に変え、経験値を蓄えている。
岩政監督(左)に見守られながらプレーするMF木戸(中央)
目標「目に見える結果を残す」ために
アカデミー育ちの背番号31は高い志を抱き、周囲から寄せられる大きな期待に応えるつもりだ。「途中出場を含めて結構な試合数に絡ませてもらっている。シーズンが始まる前に『目に見える結果を残す』と言ったのに、まだ残せてないことが悔しい。力不足を感じるけど、そこで落ち込んでいたらそこまでの選手になってしまう。残り二十何試合もあるので、もっと力を付けたい」と、力強く意気込んだ。
タフな日程は、多くの出場時間を得られるチャンスになる。短いスパンで上位チームとの対決が続く黄金週間。クラブの総力が試される今は、若手がアピールする絶好機だ。
「僕たちが起爆剤になれるように」
「連戦は長崎や磐田と強豪が相手になる。ここで何個とれるかでチームの勢いは変わる。いつ試合に出ても良いプレーができるようにします。ベテランの方に頼ってばかりではなく、もっと若い力を発揮できれば。僕たちが起爆剤になれるように頑張ります」
札幌の未来を担う男は、酸いも甘いも噛み分けながら、前に進む。