水野達稀 3安打の裏に同級生右腕の助言あり 得点圏打率は脅威の.714
二回2死二塁、同点の適時三塁打を放つ水野=撮影・松本奈央
■パ・リーグ5回戦 ロッテ5-3日本ハム(4月27日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの水野達稀内野手(24)が27日、エスコンフィールド北海道で行われたロッテ戦の二回に一時同点となる適時三塁打を放った。制球に苦しみながらも必死に腕を振った同級生の金村尚真投手(24)を援護。試合には敗れたが、今季2度目の3安打をマークし、地力をアピールした。
二回に一時同点の適時三塁打
もがく金村の背中を見て、燃えていた。1点を追った二回2死二塁。追い込まれてから田中晴のフォークにアジャストした。打球は右中間を破り、快足を飛ばして三塁に到達した。これで勢いに乗ると、七回と九回にも右前にはじき返してチャンスメーク。手応え十分の固め打ちだったが「うれしいですけど、チームが負けているので(悔しさと)半々ですね」と振り返った。

先発・金村から試合前日の助言に…
前日26日、先発を控えた金村と会話していた。何げないやりとりが課題解決のヒントになり「『おまえってバットの位置、そんなに高かったっけ?』みたいなことを言われて、ちょっと下げてみたんですよ。それで結果が出たので、ムカつきますけど(笑)、感謝しています」と冗談交じりに明かした。
投手目線で「思うこともあんねん」 沖縄出身なのに「なんで…やねん」
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普段から互いにイジる間柄だが、珍しく的確なアドバイスを受けた。驚いていると「『ピッチャーから見て思うこともあんねん』と言ってきて。(沖縄出身なのに)なんで関西弁やねんと思ったんですけど」と、天然キャラ全開のトークに目を丸くした。
「オレのとき、打てよ」と軽口をたたかれることはあったが、技術に触れてくることはなかった。次は、敗戦投手になった相棒を励まし、恩返しするつもりで「僕があいつに教えておきます、ピッチングを」と表情を緩めた。
チャンスの打席は注目してほしい
開幕からレギュラーとして起用されている。9番に入ることが多いものの、チャンスにめっぽう強い。得点圏打率は脅威の.714。明確な根拠は見当たらないが、少しずつ自信を深めており「今年(の得点圏打率)はちょっと異常ですけど、自分にも言い聞かせています。チャンスは打て、みたいな。打率自体はまだ低いですけど、得点圏はそれなりに打てていると思う。自分なりにプレッシャーをかけているつもりなので、チャンスの打席は注目してほしいポイントではあります」と訴えた。
二回2死二塁、放った打球が右中間を破り、水野(右)は一気に三塁へ
強じんな体とメンタルを武器に
22日の楽天戦(エスコン)では、首脳陣に緩慢な守備(記録は内野安打)と判断され、五回の打席で代打を送られた。翌23日の試合はスタメン外。決して順風満帆ではないが、折れることはない。鍛えた体と強じんなメンタルを武器に、水野は進化を続ける。