男子駒苫 ウィンターカップ初白星
■全国高校バスケットボール選手権(第2日・24日、東京体育館ほか)
男子は駒大苫小牧が74―72で東京第1代表の実践学園に逆転勝利。昨年に続く2度目の挑戦で初勝利した。SG倉井啓至(3年)が第4クオーター(Q)残り2分に、値千金の逆転3点シュートを決めるなど、チーム2番手の21得点。守備でも相手の司令塔を徹底マークし攻撃の芽を摘んだ。女子は2回戦で札山の手が71―89で大阪薫英女子学院(大阪)に敗れた。
3年生唯一のスタメンで21得点・倉井「積極的にいった」
緊迫した展開を制した駒大苫小牧が、冬の全国初勝利をつかんだ。同点で迎えた残り53秒。SF大山未南斗(2年)が決勝ゴール。「決めきるしかないという気持ちでシュートを打った」と喜びを爆発させた。
下級生主体のチームだが前日、田島範人監督(46)は3年生の奮起を求めた。「絶対最後は3年だから、プレーしないで終わるなよ。やらずに負けるならやって負けろよ」とげきを飛ばした。
3年生ただ1人の先発・倉井が期待に応えた。第2Qで最大13点差をつけられた。ここから倉井が3点シュートを連続で成功し、チームが息を吹き返した。第4Q終盤には2点のビハインドから逆転の3点シュート、さらにフリースローを2本成功。「積極的にドライブにいったり、スリーポイントが持ち味だと思っている」と胸を張った。
倉井は守備でも奮闘。ゾーンプレスの中、1人だけ相手のポイントガードに張り付いて自由にさせなかった。「ボールを持たせないよう、ボールを持ったらプレッシャーをかける」と徹底マーク。田島監督は「3年間で1番いいできだった」と最大級の賛辞を送った。
同校では野球部が甲子園2連覇を果たすなど有名。倉井は「野球だけじゃないんだ、ってところを見せつけようと取り組んできた。1つ1つ着実にプレーして、ミスなくこのまま勝ちあがっていきたい」。今度は自分たちが駒苫フィーバーを巻き起こす番だ。(西川薫)
女子山の手 森岡の奮闘実らず
昨年、1年生主将として4強入りをけん引した、PG森岡ほのか主将(2年)が39得点をマークしたが、勝利にはつながらなかった。「それぐらい決めるのは当たり前と思っていたけど、その分相手にも決められてしまった」と、肩を落とした。高校ラストイヤーの来季へ「しっかりしたディフェンスをできる、隙のない選手になれるように、あと1年頑張ります」。悔しい敗戦を見つめ直し、再び大舞台を目指す。