コンサドーレ
2022/01/08 14:52

チャナ 川崎へ完全移籍

コンサドーレでの4年半、主力として活躍したチャナティップ(右)。サポーターからも愛された

 北海道コンサドーレ札幌のMFチャナティップ(28)が川崎へ完全移籍することが7日までに決定的となった。クラブ間ではすでに合意に達しており、近日中にも発表される。三上大勝GM(50)が同日、オンライン取材に応じ、「Jリーグに携わって30年、(自分が)知る限り、国内移籍では過去最高と思われる移籍金の額が提示された」と明かした。

「過去最高の国内移籍金」

 川崎からは昨年末、二度のオファーがあったという。一度目は条件面で折り合わなかったが、新たな提示では川崎側が本気度を示した。チャナティップ本人も次なる挑戦を強く希望し、クラブ間で合意に達した。
 17年7月に札幌加入。18年には東南アジア出身選手初のJ1ベストイレブンに輝く活躍で、リーグ4位の躍進に貢献した。昨季はけがの影響で23試合で1得点にとどまったが、終盤は復調し、存在感を発揮した。
 小柄ながらリーグ屈指のチャンスメーカーへと成長を遂げた。今オフにはタイ代表主将としてスズキカップに挑み、同国を東南アジア王者へ導いた。
 タイサッカー界のパイオニアとして絶大な影響力を誇る。三上GMはともに歩んだ4年半を振り返り「多くのタイの方に北海道やコンサドーレ、Jリーグのことを知ってもらえた」と感慨深げ。「サポーターには寂しい思いをさせるが、一緒に育んできた成果が今Jリーグのチャンピオンチームから評価された。プロジェクトとしては一つの成功」と受け止めた。(石栗賢)

■MF中野嘉は鳥栖へ完全移籍

 北海道コンサドーレ札幌は、J1鳥栖に期限付き移籍中のMF中野嘉大(28)が完全移籍すると発表した。中野嘉はクラブを通じ、「札幌での2年間、(昨年3月に)レンタル移籍した後も(サポーターに)温かく応援していただきました。本当にありがとうございました」とコメントした。

■ミシャ体制5年目はリスク避け補強

 MFチャナティップを除いた昨季所属の全選手の残留が7日までに決まった。三上GMが明らかにした。チャナティップの移籍については「正直、1点だけ計算が外れてしまった」と話すも、現有戦力をベースにミシャ体制5年目を迎える。戦力の穴埋めは「きちんと整理をして補強をしていく。コロナ禍で新規の外国人を呼ぶのはリスクがある。短・中期的にベストな選択をしたい」と説明した。

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